第十三章
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「思い切り目立つだろうが」
「そうか?気にするな」
「気にするなっていう方が無理だろうが」
こうデネブに言い返す。
「何処の世界にぬいぐるみで歩く奴がいるんだよ」
「俺このままだと目立つから」
「余計に目立ってるだろ。というか出て来るなって言っただろ」
話はそこに向かう。
「それで何で出て来てるんだ」
「それは侑斗が心配だからだ」
いつものデネブそのままだった。
「侑人は一人だとすぐ無駄遣いをする。だから」
「カイとか探すのでどうやって無駄遣いするんだよ」
「世の中何があるかわからないぞ」
そもそもデネブみたいな存在がいること自体がそうであるが彼はそんなことは気にしてはいない。といよりは気付いてはいなかった。これは他のイマジン達と同じだ。
「いきなり服が破れたりお腹が空いたりしてだな」
「だからつって椎茸の料理作るなよ」
「何故だ、あれは身体にいいんだぞ」
「俺は嫌いなんだよ」
憮然としてデネブに言い返す。
「それもうわかってるだろ」
「仕方ない。じゃあ椎茸御飯は止めておこう」
「しめじにしろよ」
桜井はそれをリクエストする。
「あれだって身体にいいだろ」
「ではマッシュルームは」
「御前そもそも洋食作れるのか?」
そんな話をしていたがそこに良太郎とハナ、コハナが来た。これで四人揃った。
「それでどうだったんだ、そっちは」
「駄目だったわ」
「御免なさい」
ハナとコハナが桜井の問いに首を横に振って答えた。
「モモ達が暴れるだけで」
「何にもならなかったわ」
「そうか。やっぱり手懸かりはなしか」
桜井はそれを聞いて顔を曇らせる。険しくはさせなかったがそれでも明るい顔ではなかった。
「向こうも俺達に気付いているのか?」
「そこまではわからないけれど」
良太郎もあまりいい顔はしていない。
「けれど。今回は何も見つからなかったわね」
「ああ。本当に何もな」
桜井はコハナの今の言葉にも頷くしかなかった。
「いるのは間違いないんだけれどな」
「そうだね。それは間違いないだろうね」
良太郎は何故かここで桜井のその言葉に頷くのだった。
「多分。今にもその時空を解き放とうとしているよ」
「じゃあ大変じゃない」
コハナの声は危機感を覚えている、そんな声だった。
「余計に何とかしないと」
「だけれど。見つからないのよ」
ハナが言う。
「どうしたものかしらね」
「人を探しているのか?」
「むっ」
その声に最初に振り向いたのはデネブだった。
「どちら様ですか」
「俺か」
「はい、貴方は」
見れば豆腐を持った男だ。少しハーフめいた顔をしている。
「お豆腐屋さんですか?」
「豆腐持ってるだけだろ」
桜井が呆れた顔でデネブに突っ込みを
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