第九十三話 最悪の日その十
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「それでね」
「それでよね」
「もうゆっくりして」
そうしてというのだ。
「夏休み最後の一日をね」
「過ごすのね」
「それで明後日になったら」
その時はというのだ。
「もうね」
「ゆっくりとよね」
「休んで」
そうしてというのだ。
「明後日からね」
「学校に行くのね」
「そうしよう、考えたら学校もね」
これもというのだ。
「行けるだけ幸せだしね」
「そうよね」
「あのユーチューバーの子の将来もね」
「考えるとね」
「やっぱり学校行けたらね」
「行くことね」
「そりゃいじめとか受けてたら」
そうであるならというのだ。
「辛くてね」
「行きたくないわね」
「いじめじゃなくても何かあって」
「行きたくない時もあるわね」
「けれどね」
それでもというのだ。
「そうでないなら」
「行った方がいいわね」
「いじめとかあっても保健室にいてもいいし転校もね」
「いいわね」
「出来たらだけれどね」
転校がというのだ。
「それでもね」
「学校は行った方がいいわね」
「そう思うわ」
「人間色々理由あるしね」
かな恵は考える顔になって話した。
「その理由によって行きたくない人もいるわね」
「そうね」
「けれど酷いいじめとかじゃないと」
「行くべきね」
「それが部活だったら」
「その部活辞めればいいわね」
「無茶苦茶な暴力振るう先生が顧問でね」
それでというのだ。
「暴力が嫌なら」
「逃げればいいわね」
「例えどんな好きなことが出来ても」
その部活でというのだ。
「暴力に耐えられないならね」
「逃げたらいいわね」
「暴力に対抗出来ないならね」
そうした術を持たないのならというのだ、生徒であるなら教師より立場も体格もないので反撃出来ないものだ。ましてそうした暴力を振るう輩と言うものは自分より弱い立場の者にしか暴力を振るわないものだ。
「逃げないとね」
「駄目よね」
「どうせそんな先生悪事は揉み消すし」
学校という閉鎖された空間ならそれも容易であるのだ。
「だからね」
「逃げるべきね」
「その部活に行くのが嫌で学校行きたくないなら」
「部活辞めたらいいわね」
「そうだしね、何とかね」
「学校に行った方がいいのね」
「私もそう思うわ」
理虹を見て富美子に話した。
「理虹ちゃんと一緒でね」
「そうなのね」
「ええ、しかしね」
「しかし?」
「あのユーチューバーの子絶対にまともな子にならないわね」
かな恵は眉を曇らせて言った。
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