第七十六話 次の日も会ってその十九
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「嫌いな相手には徹底してますけれど」
「にくい、はらだち、うらみが強いね」
「そこが困りますね」
新一君はどうしてもその部分が気になります、兎に角嫌いな対象への態度がどうしようもない位極端です。
「自分でもわかってるみたいですが」
「そこは千里ちゃんもいつも言ってね」
「なおしてあげることですね」
「そうしてあげてね」
「そうします」
次郎さんに答えました。
「先輩ですから」
「そこで先輩と言うのがまだまだだね、千里ちゃんは」
「まだまだですか」
「そうだよ、けれど阿波野君をせっついたらいいか」
「新一君をですか」
「そうしたら彼が動くかもね」
次郎さんは楽しそうに言われました。
「もう奥華の皆が知ってることだしね」
「奥華のですか」
「そうだよ、まあ彼も奥手だからね」
新一君のことを楽しそうに言います。
「中々動かないだろうけれどね」
「何が動かないんですか?」
これまた私にはわからないお話でした。
「一体」
「まあそれはそのうちね」
「そのうちですか」
「千里ちゃんもわかるから」
私を見て言うのでした。
「その時を待っていてね」
「そうですか」
「そうするといいよ、ただ千里ちゃん結婚は今はしないね」
「相手の人いないですし」
そもそもです。
「大学生ですから」
「大学生結婚出来るよ」
「それはそうですが」
十六歳から結婚できることは知っています、ですが高校生で結婚なんて普通に有り得ないのでこれまで考えていませんでした。
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