第十一章
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「徹底的にぶちのめしてやっからよお、楽しみにしてろ!」
「こ、こいつ目が急に赤くなって!」
「凶暴になったんだよ!」
「急に変わった!?ワームなのか?」
「ワーム!?何だそりゃ」
良太郎も彼に今憑依しているモモタロスをそれを知っている筈がなかった。
「食い物じゃねえよな」
「とにかく落ち着けよ」
「落ち着けだあ!?御前誰にもの言って」
「・・・・・・おい、警官にもつっかかるのか」
これには加賀美も驚きだった。なお今彼は制服だ。
「相手が警官だろうと容赦はしねえ。俺は最初からクライマックスだぜ!」
「何かよくわからないがこいつは」
とりあえず実力行使で止めようとした。その時だった。
「こら、馬鹿モモ!」
ハナが来た。前からかっ飛んで来ていきなり蹴飛ばす。見事なソバットが半ズボンから見えたかと思うと良太郎に憑依しているモモタロスの頭を蹴ったのだ。
「ぐわっ!」
「何やってんのよ、ちょっと目を離した隙に!」
「いきなり何しやがるこのハナクソ女!」
蹴り飛ばされてもモモタロスは健在だった。すぐに立ち直って良太郎の身体で言い返す。
「俺が何したってんだよ!」
「派手に喧嘩してるじゃない!」
「これは食後の運動だつってんだろ!」
こう言うのだ。
「絡んできたからお返ししてやってんだよ!」
「交番の前で騒ぐって何なのよ!」
「うるせえ!俺の目の前に出る奴は皆敵だ!」
「もうあんた黙ってなさい!」
「ぐおっ!」
今度は延髄斬りだった。やはり半ズボンからすらりと見える奇麗な脚での蹴りが決まる。それでモモタロスもついでに良太郎も気絶し襟首をハナに掴まれてその場所から姿を消すのだった。
「一体何なんだあいつは」
一人残った加賀美は呆然とするだけだった。不良達は何処かへと消えてしまっていた。加賀美と良太郎、モモタロスの出会いだった。
渋谷での戦いは終わったがそれでワームの残党は残っていた。田所修一は大和達を率いてゼクトの主力として戦い続けていた。この日は街を四人でパトロールしていた。
その田所が。不意に大和鉄騎に声をかけた。
「なあ」
「どうしたんですか?」
「あそこにいる高校生か」
「ああ、あの髪白いのが混ざってる変なの」
大和はさりげなく失礼なことを言った。
「彼ですね」
「見たところ人を探しているようですけれど」
黒崎一誠と織田秀成も彼に気付いた。それは良太郎だった。
「破壊活動を計画しているのかも知れませんね」
「確かに。あれは」
二人もまた良太郎に不審なものを感じていた。何か妙に偉そうだったのだ。
「おかしいどころじゃない」
「どうします?」
「ワームやイマジンではないと思うが。少し聞いておくか」
田所は職務質問することにした。そうして良太郎のところ
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