第七十二話
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第七十二話 冷気だけでなく
カーミラは吹雪を放った、博士はその吹雪をバリアーを出して防ぎ。
そのうえでだ、こう言ったのだった。
「絶対零度に近い吹雪であったがのう」
「貴女は防いだわね」
「並以上の者なら終わった」
今の吹雪でというのだ。
「完全にな、しかしな」
「貴方は違うわね」
「この通りじゃ」
まさにというのだ。
「この程度ではな」
「倒れないわね」
「そうじゃ、ではじゃ」
「まだ攻撃をするわね」
「左様、受けるのじゃ」
博士は常に持っている乗馬鞭の形をした電気鞭を振るった、するとそこから一億ボルトの高圧電流が大蛇の様に蠢き放たれた。
だがその電流をだった、カーミラは。
霧になってかわした、そして一瞬で元に戻って行った。
「私の身体は知っているわね」
「身体を変えることも出来るな」
「蝙蝠や狼にもなれて」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「霧にもなれるな」
「霧になれば」
その時はというのだ。
「もうね」
「あらゆる攻撃をかわせるわ」
「霧に攻撃は通じぬ」
博士は攻撃をかわされても悔しく思わず事実を淡々として語った。
「だからじゃな」
「そうよ、ただね」
それでもとだ、カーミラは話した。
「一瞬でもよ」
「反応が遅れるとじゃな」
「危ないわ」
攻撃を受けてしまうというのだ。
「そうなるわ」
「そうであるな」
「私とてね」
カーミラは悠然としながらも真剣なものを含ませて語った。
「若し貴方の攻撃を受ければ」
「只では済まぬな」
「到底ね、気が抜けないわ」
「お互いにじゃな、ではな」
「ええ、これで終わりじゃないわ」
こう言ってだった。
カーミラは今度は巨大な氷の流星を降らせた、そうして堂々とその場に居続けている博士を攻めるのだった。
第七十二話 完
2023・5・18
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