第十章
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「実際の年齢よりも子供なのかしら」
「そうか。それではだ」
神代はタオルで汗を拭き終えるとまた良太郎に声をかけた。
「御前、名前は何という」
「僕の名前?」
「そうだ。一応聞いておきたい、何というのだ」
「野上良太郎」
それに応えて名乗ってきた。
「野上良太郎か」
「そうだよ。野上良太郎っていうんだ。君は?」
「俺の名は神代剣」
神代もそれに応えて名乗った。
「全ての頂点に立つ男だ」
「凄いんだね、君」
「そうだな。そして御前は」
神代も伊達に数多く戦ってきているわけではない。ここで直感が働いた。その直感が彼に教えていることは。
「俺と同じか」
「同じ?ああ、そうだね」
良太郎、いや彼に憑依しているリュウタロスがそれに応える。
「君と僕はね」
「これ以上は言わない。またな」
「うん、それじゃあ」
良太郎は仲間達とダンスを踊りながらその場を後にする。それが終わってから神代は岬と爺やに顔を向けた。そのうえで二人に対して告げるのだった。
「暫く姿を消す」
「消すって何処に」
「戦いに赴く」
一言で岬に答えた。
「その時に倒したワームやモンスターの数はゼクトに記録される筈だ。確か一体当たり」
「百十万円よ」
「そうだったな」
根岸がいなくなりまたその契約をゼクトと結んでいたのである。今は加賀美の父と正式に契約を結んでいる。神代の仕事はどちらかというとこちらがメインとなっている。
「ではその分を戦って来る。ではな」
「行ってらっしゃいませ、坊ちゃま」
爺やが戦場に赴く神代に恭しく挨拶を送る。
「お帰りの時は紅茶を用意しておきますので」
「頼んだぞ、爺や」
「剣君」
今度は岬が彼に声をかけた。彼は既に二人に背を向けて前に歩いている。彼の背中に声をかけたのだ。
「何だ、ミサキーヌ」
「早く帰ってね。紅茶一緒に飲むんでしょ?」
「その通りだ。では約束しよう」
ここで岬の方を振り向いた。そのうえで彼女に告げる。
「俺はミサキーヌと共に爺やの淹れた至高のロイヤルミルクティーを飲むとな」
「ええ、そうよ」
岬は神代のその言葉に頷く。そのうえでまた言う。
「二人でね」
「わかった」
こう答えると戦場に赴く。神代剣、仮面ライダーサソードとして。
渋谷での戦いを終えた加賀美新はそれまでいた交番に戻っていた。ゼクトに協力しているということで一応警部にはなったがそれでも本人の希望で交番巡査となっていたのである。彼が仮面ライダーガタックであるというのも警察の中ではごく一部にしか知られてはいない。警部になったのは事故から十人の命を救ったことによると説明されている。
「そういや北條さんや氷川さんもそうだったっけ」
その交番で加賀美は呟いていた。自分の昇進の表の理由の
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