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オズのカリフ王
第三幕その七

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 飛行船の扉を開けてです、そこからもう目の前まで来ていたポリクロームに挨拶をしてから尋ねました。
「お久し振り、どうしたの?」
「お久し振り、実は貴方達と一緒にいなさいって言われたの」  
 ポリクロームはトロットに答えました。
「お父様とお母様達からね」
「虹の妖精の国々の」
「そう、それでね」
 そのうえでというのです。
「よかったら中に入れてくれるかしら」
「いいわよ、そのつもりで扉を開けたし」
「そう、それじゃあね」
「入って」
「そうさせてもらうわ」
 こうお話してでした。
 ポリクロームは飛行船の中に入りました、そうしてです。
 皆にです、車座になって座ったところでお話しました。
「ノーム王とドワーフ王が来られると聞いて」
「それでか」
「ええ、案内役としてね」
 それでとです、ノーム王に答えます。
「言ってくれってね」
「言われてか」
「こちらに来たの」
「そうだったのか」
「それでだけれど」
 ポリクロームはあらためて言いました、尋ねる様に。
「一緒にいていいかしら」
「勿論だとも」
「それは有り難い」
 ノーム王だけでなくドワーフ王も答えました。
「それではな」
「宜しく頼むぞ」
「よかったわ、では案内役をね」
「してくれるか」
「これから」
「是非ね」
「わし等もこちらのことは知っているが」
 キャプテンも言ってきました。
「やはり住んでいる人が案内だとね」
「助かるわ」
 つぎはぎ娘も言います。
「だから嬉しいわ」
「全くよね」 
 ビリーナはつぎはぎ娘の言葉に頷きました。
「何かと頼らせてもらうわ」
「それではね。それとね」
 ポリクロームはつぎはぎ娘達の言葉も受けて笑顔で言いました。
「私のお食事はね」
「わかってるわ、露だけね」
「もうそれだけで充分だから」
 トロットに答えました。
「安心してね」
「テーブル掛けに出さなくても」
「少しお外に出て」
 そうしてというのです。
「ちょっと雲にでも行けばね」
「手に入るわね」
「それでいいから」
「いえ、やっぱり皆で一緒によ」
 トロットはそう言ったポリクロームに答えました。
「飲んで食べるのがいいから」
「それでなの」
「そう、貴女の分も出すから」
 お食事をというのです。
「だからね」
「出してくれるのね」
「そうさせてもらうわ」
「それではね」
 ポリクロームもそれならと応えました。
「お願いするわ」
「それではね」
「いや、虹は見られるが」
 またノーム王が言ってきました。
「ポリクローム嬢は格別じゃな」
「うむ、可愛いのう」
 ドワーフ王は明るく笑って続きました。
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