第三十三話 アウトローの者達その八
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「今から戦おうな」
「わかりました」
「まずは拙者だ」
今度は浪人風の男が出て来た。
「平手造酒、参る」
「気をつけることや」
リーはその彼を見て仲間達に言った。
「北辰一刀流の達人や」
「そうやったわね」
「そやからな」
アレンカールに述べた。
「その剣技はな」
「要注意ね」
「ああ、それでや」
そのうえでというのだ。
「ここはな」
「その剣技に注意をして」
「戦ってくで」
「わかったわ」
「では参る」
造酒も言ってだった。
任侠の神霊達との戦がはじまった、造酒は早速疾風の様な刀の一撃を次々と放ってきた。その攻撃をだ。
一行はまずはかわす、綾乃はその中で八岐大蛇を出してその背に乗ってから言った。
「どないして戦おうか」
「それな」
芥川は鋭い目で応えた。
「ちゃんとあるで」
「そやねんね」
「任侠の剣術は道場のものとも戦場のものともちゃう」
「喧嘩のやね」
「刀を使っていてもな」
このことは同じでもというのだ。
「使う場がちゃうとな」
「また変わってくるもんやね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「任侠の剣術に対することやね」
「ああ、ただこの人はな」
今は造酒を見て言うのだった。
「道場の人や」
「確か北辰一刀流の人やね」
「その免許皆伝やった」
このことを言うのだった。
「それがや」
「特徴やね」
「相手にどんな特徴があるか知れば」
そうすればとだ、芥川はさらに話した。
「戦い方がおのずと見える」
「そやね」
綾乃もそれはその通りだと答えた。
「どんな相手でも」
「それでや」
「北辰一刀流にどう向かうか」
「それが大事や」
今造酒は六将星の者達と戦っている、その剣技で以てそのうえで剣を振るい彼等と互角以上に戦っている。
「まさに」
「そやね」
「北辰一刀流は手首を常に震えさせてる」
今造酒は中段の構えだが実際にそうしていた。
「免許皆伝だけあってその震えは僅かやが」
「ああしてやったな」
リーは造酒の隙を伺いつつ言った、無論隙あらば術を出す気だ。既に防御や銭湯補助の術を出している。
「手を常に動かして」
「すぐに動ける様にしてる」
「そして気を抜かん様にもしてるな」
「そや、しかしな」
それでもとだ、芥川はリーに話した。
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