第四章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「そうなんですか」
「わかってくれたわね」
「はい。確かにカイは特異点にしてはおかしいと思っていましたけれど」
「おかしいのは性格よね」
「何か。いつも楽しんでるみたいでした」
そのカイを指しての言葉だった。
「退屈を嫌っていましたし。だからだったんですか」
「スサノオはね。気の遠くなるような長い間その牢獄の中にいて」
スサノオという言葉が出た。
「それでずっとそこから出る機会を探しているのよ」
「それで牙王は」
「そういうこと。あのデンライナーはスサノオのいる空間を時間から探してその入り口を破壊する為のものだったのよ。盗賊をライダーにしてね」
「へっ、道理で柄の悪い野郎だったぜ」
「先輩はそれは言えないじゃないかな?」
「うるせえ亀野郎!」
「まあまあ怒らない」
二人のやり取りは相変わらずだった。
「そんなの関係ねえだろうが」
「それはそうとや」
キンタロスがここで言った。
「その牙王も復活しとるんやったな」
「そういうことよ。それで空間の入り口を探しているのよ」
「で、カイは?カイは?」
リュウタロスはカイについて尋ねる。
「生きているんだよね、あいつも」
「カイはスサノオの分身の一つだからね」
スマートレディがリュウタロスに答える。
「それはやっぱり。生きているのよねえ」
「それさっき御聞きしましたけれど」
良太郎がここでさらに彼女に尋ねる。
「それでカイがスサノオの分身の一つだっていうのは」
「カイはね。首領の退屈や遊び心の具現化なのよ」
「スサノオの」
「そうよ。とにかくあの人いつも退屈しているの」
これが説明だった。
「それでどうにかそれを解消したいといつも思っていて。それでね」
「それがカイに」
「そういうこと。それでそのスサノオの分身のカイと牙王が手を組めば考えることって一つしかないわよね」
「牢獄から出たいんだな」
桜井はこう予想を立てた。
「それしかないわよね」
「御名答。流石は桜井侑斗君」
少し茶化すような拍手だった。
「やっぱり仮面ライダーゼロノスだけはあるわ。お姉さん感心するわ」
「それはいいとしてだ」
「あら、つれないのね」
「それどころじゃないだろう?あのカイと牙王が手を結んだんだぞ」
桜井はそれを危険視していた。二人の力をよく知っているからだ。
「何とかしないと大変なことになるぞ」
「それじゃあ侑斗、俺にいい考えがある」
デネブがここで言ってきた。
「いい考え?」
「そうだ、皆で手分けしてカイと牙王を探そう」
こう提案するのだった。
「そうすればすぐに見つかるぞ」
「馬鹿、実質動けるのは四人なんだぞ」
「四人?」
「俺と野上とハナ二人と。それだけだろうが」
こうデネブに言う。
「御前
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ