正義
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い青年だけは深刻な表情をしている。
「そう思い詰めるな」
そんな彼にスカイシーは声をかける。だが・・・
「お前の無力は今に始まったことではない」
「!!」
その発言に彼の胸ぐらを掴む青年。しかし、すぐにそれに気が付いたロングヘアの女性が割って入り引き剥がされる。
「やめなさい、二人とも」
「すまん」
申し訳なさそうにしている青年。それに対しスカイシーは不敵な笑みを浮かべるだけだった。
「??」
歓声に包まれている会場。そんな中明らかに不自然な動きを見せていた狩猟豹の頭。それにほぼ全ての人間は気付いていなかったが、たまたま一人の女性がその現場を目撃していた。
(今・・・何か揉めてた?)
水色の長い髪をしたその女性はすぐに何事もなかったように試合を見つめる彼らを見て違和感を抱きながらも、それ以上は気にすることなくこれから行われるバトルへと視線を戻した。
シリルside
グラシアンさんを倒したグレイティスさんと昨日のタクトさんの敵討ちに来た一夜さん。恐らくこの競技パートの山場になるであろう二人の戦いに俺は瞬きすることも忘れて見入っている。
(グラシアンさんを倒したあの人をどうやって攻略するんだ?)
一夜さんも強いことは強いけど、はっきり言って波が大きいのが難点。突然思いも寄らない大金星を上げたかと思えば今度は一撃で負けてみたりと展開が読めない。ただ、今の彼は昨日のタクトさんの分を取り返そうとしているはず。その彼なら恐らく前者のような戦いになるだろう。
『それでは30秒間のバトル、スタートです!!』
合図と共に動き出したのは一夜さん。彼はポケットから二つの小瓶を取り出す。
『力の香りとスピードの香り零距離吸引!!』
「「「「うわっ・・・」」」」
自身の魔法である香りによる能力向上を最大限に引き出すためなのはわかるんだけど、なぜカメラもそれをドアップで映すのだろうか。おかげで会場にいた全員が青い顔をしている。
『はぁっ!!』
そんなことなど知るよしもない一夜さんは相手と同等なまでに巨大化した身体で、それを感じさせないほどの動きを見せながらグレイティスさんへと連打を入れる。
『一夜速い!!グラシアンを破ったグレイティス!!全く反応できていないぞぉ!?』
あまりの猛攻に反撃できない様子のグレイティスさん。しかし、彼はただそれを受けていたわけではなかったようで・・・
『その程度・・・か!!』
無駄な動きが多かった一夜さんのわずかな隙を突き、彼へと反撃の一撃を
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