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星河の覇皇
第八十四部第五章 宣言に向けてその十三

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「茹で加減も味付けもいいとなるとな」
「欠点がないですね」
「そう言っていいですね」
「そこまでとなりますと」
「全くだ」
 まさにというのだ。
「この味はな、ではな」
「この蟹を満喫し」
「また働きましょう」
「そうしていきましょう」
 閣僚達も応える、そうしてだった。
 中国の要人達は今は食事を楽しんだ、それは各国の要人達も同じでマックリーフも然りであった。彼もまた蟹料理を食べてスタッフ達に言った。
「面白い差し入れだな」
「はい、実に美味な」
「そうしたものですね」
「中華料理の中でも有名ですが」
「これ程の上海蟹を贈ってくれるとは」
 スタッフ達も口々に言う。
「流石と言うべきです」
「お陰で楽しめています」
「これはこちらもお礼をしないといけないですね」
「これだけのものを贈ってもらったからには」
「ではまずは働くとしよう」
 笑ったまま述べた。
「宣言に向けてな」
「そうしますね」
「是非共」
「我々にしても」
「そしてだ」
 マックリーフはさらに話した。
「実際の返礼もな」
「しますね」
「中国政府に対して」
「そうしますね」
「そうだ、蟹の返礼ならばだ」
 それならというのだ。
「ロブスターがいいか」
「甲殻類には甲殻類ですね」
「あれを贈ってですね」
「そして楽しんでもらいますか」
「贈りものには贈りものだ」
 それを返礼にするというのだ。
「それが礼儀というものだな」
「はい、まさに」
「そのことはその通りです」
「若しそれを怠ればです」
「我が合衆国政府は礼儀知らずと言われます」
 連合ではそう言われるのだ、贈りものをしたならば政府もそれへの返礼はするものであるというのである。
「その様に」
「それではですね」
「我々もですね」
「ロブスターなりを贈って」
「楽しんでもらいますか」
「そうしよう、ただこれを中央政府にも贈るとはな」 
 李のこのことについてだ、マックリーフは笑ってこう言った。
「余裕を見せたな」
「左様ですね」
「中央政府に対して」
「そして既にそちらの動きも見ている」
「そのことを言外で告げると共に」
「こちらもそうしたくなったが」 
 それでもというのだ。
「もうあちらがしたからな」
「我々がそれをしますと」
「二番煎じになります」
「それでは芸がないですね」
「そうなりますね」
「では我々は違う趣向で行くとしよう」
 中央政府に対してというのだ。
「ワシントン星系のバスケットボールの試合に招待しよう」
「そうしますか」
「何気なくを装って」
「そうしますか」
「蟹もいいがだ」
 中国のそれもというのだ。
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