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夢幻水滸伝
第三百十二話 全軍を用いての決戦その七

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「一つは知らんでかかってな」
「もう一つは知っているか疑っていてですね」
「かかる場合がある、前者は周りが見えてないか迂闊かでや」
「後者はあがいてもですね」
「そうせなあかん時や」
「そうですね」
「そして後者やと必死に戦う」
 罠にかかった状態でもというのだ。
「そうなる、しかし檻には入る」
「それだけでも違いますね」
「檻に入れたらもう負けん」 
 相手をその状況に陥らせると、というのだ。
「そやからな」
「ここはですね」
「その檻に入れる策を仕掛けたんや」
 そうだったというのだ。
「そして敵はそれに乗った、ほなや」
「これよりですね」
「食事は終わった」
 携行食で行わせたそれはというのだ。
「そして整備と補給もな」
「切り上げますね」
「どのみち策やったしな」
「だからそうして」
「そしてや」 
 そのうえでというのだ。
「攻撃を乱してたのもな」
「戻しますね」
「そしてな」
「敵の攻勢に対して」
「攻めさせる、それを囲む」
 包囲するというのだ。
「そしてや」
「攻撃を仕掛けますね」
「そうするで、ええな」
「それでは」
「若しくは敵を囲んだうえでな」
 そこからはというのだ。
「ゲーリに兵を進めてや」
「攻め落としますか」
「今敵は全軍で戦ってる」
 このことを指摘して言うのだった。
「それやとな」
「ゲーリの守りはないですね」
「いるのは警官位や冒険者位や」
「武装した部隊ではないです」
「兵器まで持ったな」
「手薄と言って差し支えないですね」
「そやからな」
「そのゲーリをですね」
「攻めてな」
 そうしてというのだ。
「陥落させてもな」
「いいですね」
「こっちの採れる手は多い」
 こうも言うのだった。
「それでどうするかはな」
「これから次第ですね」
「まず囲む」
 乾坤一擲の総攻撃出たルイス達をというのだ。
「そして周囲から攻められる様にしてな」
「そうしてですね」
「そこからな」
 さらにというのだ。
「どないするかや」
「敵軍自体を攻めるか街を攻めるか」
「むしろ両方か」 
 こうもだ、メルヴィルは言った。
「どうするかはな」
「囲んでからですね」
「そや、ほなな」
「はい、体勢を立て直し」
「そしてや」
「敵軍の包囲に入りますね」
「そうするで」
 メルヴィルは早速指示を出した、百万の軍勢はその彼の指示のまま的確かつ迅速に動いてであった。
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