暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十四部第五章 宣言に向けてその十二

[8]前話 [2]次話
「贈った、これ位は礼儀だ」
「はい、同じ連合の者に対して」
「これ位はすることですね」
「それも笑顔で」
「そうすべきですね」
「美味しく食べてもらう」
 中央政府の面々にもというのだ。
「我々の様にな」
「はい、それでは」
「我々もこの蟹を食べていますし」
 茹でて味付けしたものだ、卵もありそれも食べている。蟹の中身を出してそうして各自食べながら話をしている。
「それで、ですね」
「それではですね」
「今は皆で蟹も食べましょう」
「敵味方共に」
「これがエウロパ相手なら毒を送っていた」
 李はこうも言った。
「敢えて名前を書いておいてな」
「毒のですね」
「それを書いてですね」
「そうしてですね」
「出していた、そんなもの誰も飲まないが」
 毒と書いてある様なものをというのだ。
「エウロパの者達に美味いものなぞだ」
「贈りませんね」
「誰も」
「左様ですね」
「そうだ、連合の者ならな」
 それこそというのだ。
「そんなことはしない」
「その意志表示ですね」
「まさにそれですね」
「それを見せて」
「その考えを表しますね」
「そういうことだ、上海蟹もだ」
 これもというのだ。
「贈らない」
「左様ですね」
「毒でも飲んでいろ」
「そう言ってですね」
「終わらせますね」
「向こうも向こうでやり返してくるだろうが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「そうしますね」
「まあそちらにはそうするということで」
「それで、ですね」
「我々としてはですね」
「今は蟹を食べてだ」
 見れば他の蟹料理も出て来ている、まさに蟹尽くしである。彼等はそれを楽しみつつ今話をするのだった。
「英気を養う、だが」
「だが?」
「だがといいますと」
「どうされましたか」
「いや、蟹を茹でたが」
 今のメインの料理であるそれはというのだ。
「これはまた絶品だな」
「はい、確かに」
「見事な味です」
「茹で加減もいいですが」
「味付けもまた」
「絶品だ」 
 かなりいいというのだ。
「これは」
「左様ですね」
「シェフの腕が冴えていますね」
「蟹の味を活かし」
「味付けも最高です」
「流石だな、蟹は大きく味もよく」
 そしてというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ