第一章
[2]次話
国旗のピエロ
アメリカカルフォルニア州ロザンゼルスにだ。
最近日曜日に変わったピエロが出る様になった、そのピエロは普通のピエロのメイクに服装に加えて。
服に様々な国の旗を付けていた、アメリカの星条旗はアメリカの街に出ることもあり当然付けていて。
日本の日章旗もあれば中国の五星紅旗もある、イギリスのユニオンジャックにフランスのトリコロールもだ。
ベトナムの赤字に黄色い星のそれもありカナダの楓もあればブラジルの碧と黄色のカナリアカラーもある。メキシコ、ドイツ、イタリア、オーストラリア、タイにだ。
「ロシアの国旗もあるな」
「ああ、ウクライナもな」
「色々な国の旗があるな」
「トルコもあるじゃないか」
「サウジアラビアも」
「幾つも旗が服にあるな」
「変わったピエロだな」
ロサンゼルスの市民達はそのピエロを見て言った。
「こんなピエロはじめてだ」
「やってることは他のピエロと同じでもな」
「旗を衣装のあちこちに付けるなんて」
「これはどういうことなんだ?」
「一体な」
ロサンゼルスの市民の多くの者がそのピエロに首を傾げさせた、ピエロは報酬を求めないことから只のパフォーマンスと思われた、だが。
彼は毎週日曜日はそうしていた、そのことを聞いてだ。
ロサンゼルス在住の女性ユーチューバーハンバーガーショップの店員をしつつそちらでも収入を得ているジェーン=ゲイルさらりとしたブロンドを腰まで伸ばし栗色の大きな目に彫のある顔と高い鼻に小さな頭を持つ一六〇程の背の均整の取れたスタイルの彼女は友人に話した。
「私も気になってるし」
「あの国旗を衣装に付けたピエロのことが」
「そう、だからね」
友人に喫茶店で一緒にレモンティーを飲みつつ話した。
「お会いしてね」
「お話聞いてみるのね」
「これまでそうした人いないみたいだし」
それでというのだ。
「これまで私のマジックを披露してね」
「あんたの特技のね」
実はジェーンはアマチュアのマジシャンであるのだ、大学のサークルで身に着けてその腕は結構なものだ。
「そうしてるわね」
「まあそれが受けてね」
「色々やっててね」
「結構視聴数いいから」
「腹話術もしたりして」
「それでね、ただね」
それでもとだ、ジェーンは友人に話した。
「今回は趣向を変えてね」
「その人になのね」
「どうして国旗を一杯付けて」
そうしてというのだ。
「ピエロのパフォーマンスをしているのか」
「そのことをなのね」
「聞いてみるわ」
「そうするのね」
「兎に角気になっているから」
だからだというのだ。
「今回はね」
「そうして」
「それでね」
そのうえでというのだ。
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