第二章
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それでだ、今もこう言うのである。
「大人になったら」
「その時はね」
「四十八手に」
「色々な道具とかも使って」
「やるのね」
「そうするのね」
「コスプレもね、けれどリアルだと」
晴香はさらに言った。
「触手とかはないのよね」
「ああ、漫画とかゲームであるわよね」
「そうした漫画やゲームで」
「こっそり買ってるけれどね、そうしたのも」
「私達もね」
「触手って凄いエロいけれど」
晴香は少し残念そうに述べた。
「リアルだとね」
「まあそれは仕方ないわね」
「漫画やアニメと比べても」
「それでもね」
「まあ現実と創作の違いはわかってね」
晴香はそうしてと話した。
「そっちのこともね」
「楽しむことね」
「触手とかエルフとかね」
「男の子だと獣耳ね」
「天使とか魔族もあるわね」
「こうしたものは創作ってことね」
こうした話もした、そしてだった。
晴香は高校時代何かとそうしたことばかり言っていて頭の中もそうしたことで一杯だった。そんな高校時代だったが。
高校を卒業し大学生になり就職して結婚すると。
夫となった消防署員の佐藤得道一七五位の背で均整の取れたスタイルで色黒で穏やかな顔に黒く短い髪の毛を持つ彼にだ。
笑ってだ、こんなことを言った。
「高校の頃って性のことで頭一杯だったわね」
「ああ、俺もだったよ」
夫も笑って応えた。
「もうな」
「考えること興味のあることってね」
「性のことばかりでな」
「もう箸が転がってもね」
まさに何でもというのだ。
「そうしたことにね」
「頭の中が一杯だったな」
「そうだったわね」
「高校生だと誰でもだよな」
「妄想ばかりして」
「朝から晩まで、もう頭の中がそれしかなくて」
「凄かったわね、けれどね」
それでもとだ、晴香は言うのだった。
「大人になってね」
「そうしたことを実際に経験してな」
「知っていくとね」
「何でもないな」
「どれだけ気持ちいいとか楽しいとか」
「いやらしいとかな」
「知ったら」
実際にというのだ。
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