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妻にミニスカートを穿かせる理由
第三章

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「お母さんがすぐに怒ったし」
「はしたないってね」
「それにスカートって実際にね」
「どうしても見えるわね」
「油断しなくてもアクシデントで」
 風でも吹けばというのだ。
「それでね」
「それが嫌よね」
「だからね」
 それでというのだ。
「私実はね」
「ズボンが一番よね」
「お母さんも見えないなら怒らないし」
「そうそう、お母さんもね」
 姉もそれはと答えた。
「実はね」
「それでね」
「ズボンでいたいのね」
「実際晶君がいない時は」
 家の中でも外出の時でもというのだ。
「ズボンよ、それで地味なファッションでメイクもね」
「薄いわね」
「会社でもね」
 働いている時もというのだ。
「そうしてるわ」
「そうしたら声もかけられないし」
「声をかけられるとね」
「結婚していると尚更ね」
「面倒だから。断わるにしても」
 絶対にそうするがというのだ、さつきもそうだがみのりも浮気だのはしない主義だ。尚これは姉妹の夫も同じだ。
「だからね」
「最初からね」
「声を掛けられないのが一番だから」
「声を掛けられるってね」
「やっぱり何と言ってもね」
「外見からなのよね」
「それで地味だと」
 その外見がというのだ。
「本当にね」
「声掛けられないわね」
「だから」
 その為にというのだ。
「私だってね」
「普段は地味ね」
「ミニスカートだと」
「それだけでね」
「声掛ける人もね」
「晶君みたいなフェチもいるから」
「やっぱり避けた方がね」
「いいわね」
「そうだし」
 それにというのだった。
「私晶君の前でないと」
「ズボンね」
「それでいるわ」
「そうよね」
「それで晶君って不思議なことに」 
 みのりは姉にこうも話した、実家の中で一緒に紅茶を飲んでくつろぎながらそうした話に興じている。
「自分のフェチは自覚していても」
「自分のフェチはよね」
「自覚していなくて」
 それでというのだ。
「何も感じないのよね」
「あんたのフェチって」
「トランクスよ」
「それよね」
「晶君限定だけれどね」 
 このことはみのりと同じだった。
「何か最近ボクサーの方が多い?」
「うちの人もボクサーよ」
 さつきはそれはと答えた。
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