第八十四部第五章 宣言に向けてその四
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「上がろうとするならだ」
「やはり能力は必要ですね」
「政策も出さないとならないですね」
「どうしても」
「しっかりしたそれがあってこそ」
「認められますね」
「そうだ、他の様々な能力も必要だが」
意見調整や部下の統率、事務処理、人材育成に有権者の意見を聞きそうしてそこからどうすべきかを考えることもだ。また政治資金を調達する能力も然りだ。
「それでもな」
「まずは、ですね」
「政治家に必要な能力はといいますと」
「政治家ですから」
「政治を行う職業ですから」
「政策を立案する能力がだ」
まさにその能力がというのだ。
「必要だ」
「何と言っても」
「真っ先にそれが求められますね」
「そうなりますね」
「政治家なら」
「政策なき政治家なぞ意味がない」
李はこうも言った。
「そうした政治家はやがてはだ」
「消えますね」
「選挙に落選して」
「そのうえで」
「そうなる」
民主政治ではというのだ。
「所詮な」
「まあにその通りですね」
「有権者に見捨てられますね」
「例えどれだけ人気があろうとも」
「政策を出せないのでは」
「そうなる、だがな」
それでもとだ、李はここでまた言った。
「王代表は違う」
「確かな政策を出してきますね」
「中央政府の代弁者的なものでありますが」
「それでもですね」
「しっかりした政策を出してきますね」
「我々もこれはと思うまでのな」
そこまでの域に達しているものをというのだ。
「出してきている、そして女性が好きでもな」
「隙があるか」
「それが問題ですね」
「策を仕掛けるにしても」
「それでも」
「少なくとも政治家になってからは聞いたことがない」
王の女性問題、それはというのだ。
「女性が好きなことはあっても」
「それでもですね」
「隙があるか」
「それが問題ですね」
「私が言ったがおそらくないな」
李は右手を自分の顎に当てて話した。
「彼については」
「では、ですか」
「この件についてはですか」
「攻撃は出来ませんか」
「そう思いなおした」
こう述べた。
「ではな」
「これでは、ですね」
「女性問題に関してはですね」
「王代表への攻撃材料とはしない」
「そうされますね」
「はたけば埃が出ない様にするにはだ」
それにはというのだ。
「既に埃を取っておくことだ」
「そうすれば埃は出ない」
「奇麗にしていれば」
「それで、ですね」
「そうだ、連合はスキャンダルには他の国よりは寛容だが」
マウリアやエウロパと比べてだ。実力を見られてそれで評価されている国なのだ。これは伝統である。
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