第七百十三話 ドクガエルその八
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「何の為に生きているかさえな」
「疑問ですね」
「現代の科学なぞ発展途上でしかなくな」
「未来はわからないです」
「それで未来の漫画やアニメの設定に言うなぞ」
「それもネガティブに駄目だ無理なぞですね」
「そんなことばかり書いた本を読んでもだ」
そうしてもというのだ。
「何が得られる、そして面白いか」
「そんな本が」
「これ以上までに下らないものにしかならない」
「絶対にですね」
「そしてそんな本ばかり書くなぞな」
「やはり下らないですね」
「そしてそれで生計を立てるなぞ」
まさにというのだ。
「これ以上はないまでにな」
「下らない人生ですね」
「連合にはそんな愚か者もいるのだな」
「空想科学と言っているそうですが」
「空想ですらない」
「その輩のそれは」
「もっと言えば科学ですらない」
最早というのだ。
「そして子供の夢を壊すという触れ込みらしいが」
「そのシリーズのキャッチフレーズですね」
「そんなものにもならない」
そのキャッチフレーズすら果たしていないというのだ。
「子供騙しにもならない」
「そこまでの下らなさですね」
「そして子供の夢を壊すのは悪行だ」
大尉はこうも言った。
「どんな国であってもな」
「子供の夢を壊すならですね」
「将来の希望すら潰えさせる」
「これ以上はないまでの悪行でしょうか」
「そうだ、そう言われる悪行のうちの一つだ」
子供の夢を壊すことはというのだ、大尉は連合の敵であるエウロパの者でも連合の子供達の側に立って話した。
「それを意図してなら悪質だが」
「その悪事すら為せていない」
「実に下らない男だ」
「それが柳田算数ですね」
「何の為に生きているのか」
柳田算数という男はというのだ。
「それすらも問いたい」
「他に生計を立てるやり方はありますね」
「連合は常に人手不足だ」
このことは建国以来からのことだ。
「忌まわしいことに発展し続けている」
「そして社会も拡大し続けていますね」
「そうした国だとな」
「常にですね」
「人手もな」
「必要であり」
「不足している」
連合のこのことも話した。
「この国の社会問題の一つだ」
「左様ですね」
「だからな」
「他に仕事もあるので」
「そんなことをしなくてもな」
「働き口は幾らでもありますね」
「そうだ、だがこの輩は天才だな」
大尉は柳田算数をこう評しもした。
「それは間違いない」
「天才ですか」
「下らない本を書くな」
そうしたというのだ。
「天才だ」
「いらない才能ですね」
「世の中色々な才能がある」
例えばモーツァルトは音楽のだ、人はそれぞれの分野に素晴らしい才能をそれぞれ抱いているのだ。
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