第七十六話 次の日も会ってその十三
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そうしたことを考え乍ら所属しているサークルでもお話しましたが。
四回生の方が笑って言われました。
「千里ちゃん男の子他にいるかな」
「男の子ですか?」
「周りにね」
「いないです」
もう誰もです。
「そう言われますと」
「いつもその子がいるね」
「本当にいつもですね」
もう毎日会っていますし。
「そのことは」
「そういうことだよ」
「?そういうことですか」
「そう、男は誰も千里ちゃんに声かけないのはね」
「新一君がいつもいるからですか」
「そういうことだよ」
こう言われるのでした。
「要するにね」
「後輩のあの子がですか」
「まあ後輩って思うならいいよ」
私に笑って言ってきました。
「中村さんがね」
「そうですか」
「うん、ただ何もないんだね」
「何も?何がですか?」
またわからない質問でした。
「一体」
「ああ、本当に何もないんだね」
「あの、何がないんですか?」
「一緒に歩くだけなんだ」
「はい、別に何もないですよ」
それ位です、実際に。
「だって私と新一君ってただの先輩後輩で」
「それ以外じゃないんだね」
「そうですから」
「よく彼我慢してるね、中村さん無防備なのに」
「無防備ですか、私」
「そこは気をつけてね、ただ彼は何もしないんだね」
「凄く馴れ馴れしいです」
このことには少しどうかと思っています。
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