第百十三話 本格的な秋その六
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「だからね」
「注意しないと駄目ね」
「豚肉生で食べないでしょ」
「まずね」
「最近は食べるけれど」
それでもというのだ。
「殆どね」
「食べなかったのね」
「それはね」
「傷みやすくて寄生虫もいるから」
「だからね」
それでというのだ。
「豚肉はよく火を通して」
「食べてたのね」
「実際豚肉を生でずっと食べてね」
中国でこうした話があった、火の料理という中華料理であるが誰もがそうして食べないということだろうか。
「脳にまで寄生虫がいったとか」
「脳って」
「命の危険があったそうよ」
「それはね」
脳と聞いてだ、咲もそれはとなった。
「当然ね」
「そうなるから」
「豚肉もよく火を通して食べて」
「生で食べるにはね」
「新鮮で」
「一回徹底的に凍らせてね」
そうしてというのだ。
「それからね」
「食べた方がいいのね」
「命に関わるから」
だからだというのだ。
「そうしてね。他の食べものもね」
「色々注意しないといけないのね」
「かつ美味しくね」
「お料理するのね」
「そして皆でね」
「食べることね」
「そうしてね、咲も」
こう娘に言うのだった。
「いいわね」
「そうするわね」
「そしてね」
母はさらに言った。
「外の美味しいお店もね」
「色々知ることね」
「これからはね」
そうするといいというのだ。
「本当にね」
「じゃあね」
「しかしね」
「しかし?」
「この前まで子供だったのに」
母は笑顔でこうも言った。
「今じゃ喫茶店に一人で行く様な」
「そんな風になったっていうの」
「高校生になってね」
そうしてというのだ。
「アルバイトにも行って自分でお金も稼いで」
「それでなの」
「咲も大人になったわね」
「そうなのね」
「子供ってね」
笑顔で言うのだった。
「言われたわ、あっという間に大きくなるって」
「そうなの」
「そうかしらって思っていたけれど」
はじめてそう言われた時はというのだ。
「実際にね」
「そうだっていうのね」
「そう思うわ」
こう言うのだった。
「今はね」
「そうなのね」
「実感してね」
娘がそうなることを目の当たりしてだ。
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