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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第167話:策中模索
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この事態に、真っ先に動いたのはサンジェルマンだった。
「2人共、ここと装者達は任せたわ。あの子は私が足止めをする」
ファウストローブ起動のトリガーであるフリントロックピストルを手に一歩前に出たサンジェルマン。その彼女の背に冷やかす様にカリオストロが声を掛けた。
「とか何とか言っちゃって〜。本当はあの子と遊びたいだけなんじゃないの〜?」
「さて、どうかしらね? ともかく、ここは任せたわよ」
カリオストロからの茶化しを、サンジェルマンは軽く流して甲板から飛び降りた。小さくなっていく彼女の背を見送りつつ、カリオストロは颯人を一瞥し小さく鼻を鳴らす。
「フンッ、妬けちゃうわね。あんなにサンジェルマンに想われてるのに、当の本人は別の女に夢中だってんだから」
「カリオストロ、見苦しいワケダ」
「五月蠅いわねッ!」
図星を刺されて思わず声を荒げるカリオストロ。だがお陰で少し気が晴れ、落ち着きを取り戻した彼女はサンジェルマンの指示通りに残りの装者達の方を見た。
「ともあれ、こっちはこっちで上手く行きそうだし。サンジェルマンが戻ってきた時に満足させられるよう、結果だけは残しとかないとね」
カリオストロは呟きながらトリガーとなる指輪を取り出した。装者達が消耗に耐えきれなくなり、イグナイトを使うその時を待ち構えて。
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