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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第167話:策中模索
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に移す為、彼はあおいに指示を出した。
「いや、入間基地にはコード814を要請してくれッ!」
弦十郎の言うコード814とは、ある機種をこの本部へと呼ぶ暗号である。
その機種とは…………
「ハリアーを、ここにですか?……了解しましたッ!」
あおいからの返事を聞きながら、弦十郎は正面のモニターを睨み付ける。ここから先、重要なのは時間だ。
恐らく颯人達だけではあの分裂する再生力を持つ大型アルカノイズを完全に倒し切ることは難しい。仮に出来たとしても、倒せる頃には大きく消耗している筈。そこを敵錬金術師に突かれてはお終いだ。
だがもし、”例の物”が間に合うのなら…………
――頼んだぞ、了子君ッ!――
***
一方颯人達はと言うと、敵の思惑に乗るのは非常に癪だが戦力を分散させてそれぞれの個体へと向かって行った。
「狙いが私達の分断だとしても、分裂後のサイズならそれぞれで対応できますッ!」
「4人で4体を仕留めりゃいいんだろッ!」
響とクリスはシンプルに考えた。敵は上手い具合に4体に分裂してくれたのだから、4人で別々の個体に当たればいい。分裂はしたが、お陰で最初の時よりサイズは小さくなり寧ろ倒しやすくなった。これなら楽勝だと。
だが颯人と翼はそうは考えない。2人は敵の背後に居る錬金術師の事を警戒していた。
「確かに、そうかもしれないが……」
「どうせ俺らがバラける事も向こうの策の内だろうな。とは言え、どれか一つをほったらかしにする訳には行かねえし……あぁ、ヤダヤダ」
颯人は思わず愚痴を零すが、文句ばかり言ってもいられない。敵はこちらの事を考えてなどくれないのだから。
4人はそれぞれ別の個体を追い、各地に散っていった大型アルカノイズとそいつが落とした通常アルカノイズ共々相手にする。
「これ以上、皆を巻き込む訳にはッ!」
響の拳が逃げていった先で待ち構えていた大型アルカノイズを打ち砕く。彼女の見立て通り、サイズが小さくなった分敵に与えられるダメージも増え、結果的に1人でも倒せるようになっていた。
しかし、倒したと思ったらまた分裂して再生してしまった。首の数も減り、サイズもさらに小さくなったがそれでも尚戦闘力は健在であり、伸ばしてきた尾の一撃を響は何とか防げはしたが体勢を崩された。
「うわぁっ!?」
バランスを崩しながらも何とか着地した響。その彼女の前に、大型アルカノイズが落としたアルカノイズ達が立ち塞がる。
倒しても倒しても終わる事のない戦いに、流石の彼女も思わず口から弱音を吐いた。
「キリが……無いッ!?」
状況は他の場所も殆ど同じだった。翼もまた逃げていった大型アル
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