超兵器の証明
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理不尽に滅ぼされた現実を。君が生まれる数十年前、ギエロン星という灼熱の惑星があった。生物がいないだろうと思われたギエロン星は超兵器の実験台として使われ、超兵器の被弾によって爆散した。だが、そんな灼熱の惑星にも、必死に生きる生命はあったんだ!肉体の大部分を水分が占めるアメーバ状の生命体が。故郷を失った生命は、地球への報復のために、1体の怪獣となって、復讐しに来たんだ。解るかい?侵略されたくないという我々の思いが、我々自身を侵略者に変えてしまったんだ!どんな侵略者にも、帰る故郷はあるんだ。だから、星を破壊する威力の兵器など二度と持たないという誓いとともに、超兵器計画は封印されたんだ。」
ダンはゼクティアン星人に超兵器が現存しない理由を説明する。
「そんなものは綺麗事だ!お前達は自分を攻撃してくる者に情けをかけるのか!そんなことをすれば、侵略者の思う壺だ!相手はこちらの必死の抵抗を鼻で笑いながら踏みにじっていく。その末路がこれだ!見てみろ、俺の体の一部はバルタン星人のものだ。この姿を見て、ゼクティアン星人だと思ってもらえるか?無理だろう。だって、左腕はどう見てもバルタン星人のものなんだ。奴らは、自分の故郷を爆破しただけに飽き足らず、無力な惑星に次々と侵略している。その暴挙を止めるには、バルタン星人の根城となった惑星を破壊するしかないんだ!」
「それで、そのバルタン星人が逃げて、別の星を侵略したら、その星も破壊するのかい?」
「当たり前だ!侵略者を討たない限り、負の連鎖は永遠に続いていく!」
「それは、終わりの見えない競争のようなものだ。星を破壊すれば、多くの命が失われる。そうなれば、その報復のために、新たな星が犠牲になる。」
「なら、既に侵略された星の住民には犠牲になれというのか!」
「そうではない。攻撃を受けているなら、ウルトラマンに救援を求めるとか、方法はあったはずだ。」
「侵略者が侵略する際、初めにすることは何か解るか?外星との通信手段の排除だ。侵略されたゼクティアン星は最後まで救援信号を送った。しかし、破壊された設備では、誰も救援信号をキャッチできなかったんだ。お前達は、自分が同じ状況に追い込まれても、誰かの助けを信じるのか?」
「当然だ。それが、平和を信じるということだ。」
「そういうのを、この星では人任せとか、他力本願とか言うんじゃないのか!それでもし間に合わなかったらどうする!お前達は侵略者に“どうぞ私達を根絶やしにしてください”とでも言うんか?だとしたら、お前達はウルトラマンがいなければ滅んでいた欠陥人種だな!」
「そこまでのことは誰も言っていないだろう。落ち着くんだ。」
荒れるゼクティアン星人をダンは宥めようとする。しかし、
「折角ウルトラ警備隊員が話をしたいというから期待していたのに、とんだ期
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