"just the beginning"
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ードガンへ複製の魔法を使用。左手にも持ったウィザーソードガンで、二本の剣で同時にアマダムへ斬りかかる。
演舞のように舞いながら、そのすべてのフレーズにおいて的確にアマダムの体を切り裂いていくが、アマダムが反撃として出した光の弾が、ウィザーソードガンを弾き飛ばす。
「!」
隙を掴んだアマダムが、その鉤爪でウィザードの体を切り裂いていく。
「ひっ! ひひひひひッ!」
優勢になった途端、アマダムは笑い声を上げた。
「所詮はフレイムドラゴン! 私に敵うはずもない程度の能力、勝さるはずがない!」
アマダムはさらに力強く攻撃をしてくる。
体から何度も火花を散らしたウィザードへ、さらにアマダムはトドメとばかりに光弾を発射。
だが。
「はああ……!」
その前に、ウィザードの手には炎が沸き上がる。
指輪を使わずに発生した炎。その腕を振るうと、炎が光弾ごとアマダムを吹き飛ばした。
「何!?」
驚くアマダム。
ウィザードは更に、両手で大きく円を描きながら、合わせた手で突き放す。
放たれた炎が大きく放射され、アマダムの全身を焼き尽くしていく。
「何だ、今の攻撃は……!? 指輪を使わないウィザードの攻撃だと……」
「この姿は、ウィザードだけじゃない……」
放った体勢から、直立に戻りながら、ウィザードは言い放つ。
「ウィザードと、ファントム。二つの力を融合させた姿だ!」
「ぬぬぬ……!」
アマダムは再び光弾を連射する。
それに対し、ウィザードの面がまた赤く輝く。
「はあああっ!」
赤い炎が描いた円から、さらに炎が噴出。
火山のような噴射に、さらにアマダムは地面を転がった。
「ば、バカな……!?」
転がったアマダムが、ウィザードを驚愕の目で見つめている。
「べ、別個体とはいえ、フレイムドラゴンごときに……この私が……っ!?」
「次、行くよ……!」
ウィザードは魔法の指輪へ手を触れようとするが、突如としてその動きが止まる。
「……?」
ホルスターに近づけた手が、何かの異変を察知した。
ウィザードはその反応を頼りに、指輪を手に取った。
「ようやくこの魔法が使えるってことだね」
それは、これまでウィザードが使うことができなかった、新しい指輪。
ウィザードは、その指輪を右手に付けた。
___これを作ったのは、体が入れ替わった時の可奈美だったな___
ずっと手を握り、祈っている可奈美。彼女へ仮面の下で感謝しながら、ウィザードはベルトの音声を再び鳴らす。
『ルパッチマジックタッチ ゴー ルパッチマジックタッチ ゴー』
「何かのきっかけが必要だったのかな……」
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