第二部 1978年
歪んだ冷戦構造
シュタージの資金源 その6
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利口な人間なら、倒す事よりもその大きな幹の下に入って、利益に甘んじることを選ぶ。
それが、政治家の選択というものじゃないのかね」
「もしその木を切り倒す道具があるとしたら、どうする」
沈黙を破るように、マサキが口を開く。
彼は、今にも吹き出しそうなのをこらえて言った。
「知らねえとは言わせねえぜ。
シュミットと近い貴様は、この計画にも絡んでいるはずだろう」
「同志ザンデルリング。
貴方はシュミットの事を可愛がっていたから、KGBにも認められている……
そう思っていたら、大間違いですよ。
いくらKGBに取り入ったところで、所詮あなたは、モスクワ派の外様。
ソ連人じゃない、ドイツ人。外国人だ。
いざとなったら、トカゲのしっぽきりで、ばっさりってことも……」
シュトラハヴィッツの眼差しの真摯さに、ザンデルリングも動かされたようだった。
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