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冥王来訪
第二部 1978年
迫る危機
慮外 その1
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サミットを主催した西ドイツ側は、急な事態に困惑した。
これが、現実に起こっていることだろうか……
おぞましい悪夢を、見ているかのようしか思えない事だった。
「ここをどこかと知っての、狼藉か!」
「国家元首に対する冒涜(ぼうとく)だぞ、クソガキが!」
 男たちはシュトラハヴィッツを排除しようと意気揚々と乗り込んだ。
殴りかかったまではよかったものの、大立ち回りの末に将軍たちに取り押さえられてしまった。  
「いや、これほどふさわしい場はないと思ってきたんですよ」
 周囲の人間は、目の前で繰り広げられる光景に唖然とするばかり。
余りの出来事に、遠くから見ていたマサキは頭の痛くなる思いがした。

 喧騒のさなか、首相が登壇して、閉会の辞を述べ始めた。
「78年11月24日から本日まで3日間にわたり「第4回主要国首脳会議」を開催させていただきました。
これを以って、「第4回主要国首脳会議」を閉会致します。
遅ればせながら、今回の首脳会合の御成功、心よりお祝いを申し上げます。
それと共に、大統領閣下ならびに諸閣僚方のご功労に対し、改めて敬意を表したいと存じます。
多忙のなか、沢山の皆様に出席していただいたこと、喜びに絶えません。
来年の「第5回主要国首脳会議」は、日本での開催を予定しております。
1年後に再び、お目にかかれることを祈念し、閉会のご挨拶とさせていただきます。
各国首脳の皆さま、閣僚の方々、ありがとうございました」
 参加者から、再び拍手が鳴り響く。
そうして、混乱の内に1978年のボンサミットは終了した。
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