第七百十三話 ドクガエルその六
[8]前話 [2]次話
「いる、間違いなくな」
「妖怪もですね」
「そして山椒魚や蛙もだ」
「歳を経ると妖怪になり」
「化ける」
そうなるというのだ。
「そして他の生きものも物もな」
「付喪神もですか」
「存在していてな」
「連合では」
「エウロパでもそうかも知れない」
連合だけでなくというのだ。
「実はな」
「妖精が動かしているだけでなく」
「そうした存在はエウロパにもいる」
「そうですか」
「だがそれは人間が認識していないだけだ」
エウロパの者達がというのだ。
「その実はな」
「そうなのですね」
「そうかも知れない、そして妖精もだ」
「連合にもいますね」
「この動物園にもな」
今自分達がいる、というのだ。
「いるのかも知れない」
「我々が気付いていないだけで」
「物陰や死角にだ」
人が見えない場所にというのだ。
「いてな」
「そうしてですか」
「色々悪戯等をしているのかもな」
「そうですか」
「この世界には人間や生きもの以外の存在も暮らしている」
「妖怪や妖精も」
「そうだ、実は我々が今いる八条学園は妖怪スポットでもある」
大尉はこのことも話した。
「これがな」
「そうなのですか」
「そうだ、学園創設からだ」
十九世紀人類がまだ地球にあった頃からというのだ。
「ずっとな」
「妖怪の話が多いのですか」
「世界中から人が来るせいかな」
このことが影響してというのだ。
「兎角だ」
「妖怪の話が多いのですか」
「どうも仙人の様な教授もいるそうだしな」
「教授ですか」
「大学の方にな」
そちらにというのだ。
「そうした話もある」
「そうなのですか」
「千年以上生きているな」
「連合では仙人の話もありますね」
「中国からな」
この国からというのだ。
「仙術を極めてだ」
「不老不死の仙人になる」
「そうなった者もだ」
「いるのですか」
「この学園にはな」
「そうした話もありますか」
「それもまた連合だ、ただな」
ここで大尉はその目を鋭くさせてある人物の名前を出した、その人物は一体誰であるのかというと。
「サン=ジェルマン伯爵だが」
「あの謎の人物ですか」
上等兵もその名に反応した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ