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八条学園騒動記
第七百十三話 ドクガエルその二

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「蛙は毒がないものだ」
「ウシガエルをよく食べますね」
「あの蛙は大きいからな」
 それでというのだ。
「エウロパでも食べられていてだ」
「連合でもですね」
「食用に養殖してな」
 尚野生のものもいる、ウシガエルという蛙は連合でもエウロパでも広く分布している蛙の一つなのだ。
「食べている」
「そうですね」
「実際美味いが毒があると別だ」
 連合でもというのだ。
「そのことは覚えておくことだ」
「わかりました」
「悪食な国でもな」
「食べないものはありますね」
「そうだ、そしてこの生きものだが」
 今度はオオサンショウウオを見て話した。
「エウロパの殆どの星ではいない」
「そうした生きものですか」
「そうだ」
「そういえばはじめて見ます」
 上等兵もオオサンショウウオを見て大尉に答えた。
「この生きものは」
「私もだ」
「はじめてですか」
「この動物園に来てな」 
 そうしてというのだ。
「はじめて見た」
「そうでしたか」
「大きいが大人しい」
 大尉は今度はオオサンショウウオの生態のことも話した。
「日本では妖怪だったりするがな」
「この大きさと外見だからですか」
「それでだ」
 その為にというのだ。
「より巨大になってな」
「妖怪にもですか」
「なって童話や伝承にも出て来る」
「連合ではそうした話が多いですね」 
「生きものが巨大になったり歳を経て化ける様になりな」
「そうした話が多いですね」
「日本で特に多いがな」
 今自分達がいる国ではというのだ。
「そうだがな」
「連合全体で、ですね」
「多い、生きものだけでなくものでもだ」
「所謂付喪神ですね」
「それでだ」 
 そうした存在になってというのだ。
「例えば靴やペンも長い間使っているとな」
「心を持って喋ったり動いたりしますね」
「そうなる、エウロパでは妖精が動かすが」
 彼等の仕業とされるがというのだ。
「それがだ」
「連合ではですね」
「そうなるという話が多くどうも実際にだ」
「生きものも歳を取ると化けて」
「ものもな」 
 こちらもというのだ。
「そうなる」
「付喪神にもなる」
「そうなるのだ」
「それも連合ですね」
「だからものを大切にしろともな」 
 その様にもというのだ。
「連合では言われる」
「そうなのですね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「このオオサンショウウオもな」
「妖怪にもなりますか」
「そうした話が多い、だが実際はな」
「大人しい生きものですね」
「そうなのだ、先程蛙を見たが」
 ヤドクガエルの話をここでまたした。
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