第三十二話 荒野の蛇その一
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第三十二話 荒野の蛇
荒野、赤い砂と岩の中を進みつつだった。シェリルは言った。
「起きた世界の我が国みたいやな」
「グレートディバィディング砂漠やな」
メルヴィルが応えた。
「あの砂漠やな」
「我が国のど真ん中にあるな」
「あそこやな」
「あの砂漠やな」
「今わし等が歩いてる階は」
「こうした何もない空間も迷路になるさかいな」
目印がないので迷いやすい、空間もそれはそれで迷宮となるのだ。
「それでな」
「これまでもこうした場所があったし」
「この階もな」
「そういうことやな」
「こうした場所やと」
トウェインは周囲を警戒しつつ言った。
「出て来る獣やモンスターはな」
「蛇とかやな」
「ああ、実際これまで出て来たし」
シェリルに応えて話した。
「これからもな」
「出て来るな」
「そうしてくるわ」
絶対にというのだ。
「わい等の隙を伺ってな」
「そやな、実際我が国は蛇が多い」
シェリルはこのことも話した。
「有袋類の国と言われるけどな」
「蛇の国でもあるな」
「毒蛇のな」
蛇は蛇でもというのだ。
「国や」
「そやな」
「ほんま多くて」
その毒蛇達がというのだ。
「厄介や」
「それも猛毒やな」
こう言ってきたのは羅だった。
「オーストラリアの毒蛇は」
「そや、毒蛇は台湾が有名やが」
「オーストラリアもやな」
「多くてな」
それでというのだ。
「こうした場所に行ったら」
「幾らでもおるな」
「それで噛まれたら」
その時はというと。
「かなりや」
「危険やな」
「命の保障はないとな」
その様にというのだ。
「思ってええ種類が多い」
「思えば怖いとこやな」
「それでや」
シェリルはさらに話した。
「我が国に来たらな」
「蛇にも注意やな」
「そや」
まさにとだ、羅に話した。
「そこはよろしゅうな」
「ああ、よおわかったわ」
「というか陸は蛇海は鮫」
施はこう言った。
「オーストラリアの自然はな」
「危険が多いな」
「どっちの生きものも実は人を然程襲わんが」
「夜行性やったりするしな」
「注意は必要やな」
「蛇も下手にちょっかいかけたらな」
そうすればというのだ。
「反撃して来てな」
「噛まれるな」
「そうなるさかいな」
「注意は必要やな」
「そや、そしてや」
シェリルは話を続けた。
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