第二章
[8]前話
「ハイウェイパトロールのイーストロサンゼルス署で」
「そこでかい」
「高速道路に犬が彷徨っていると通報がありまして」
それでというのだ。
「パトカーで保護されて」
「その犬も家族に迎えられたのか」
「いえ、飼い犬で迷子になっていて」
それでというのだ。
「飼い主のところに戻れました」
「そうなんだね」
「はい、ただ」
ここでムーアはこうも言った。
「ロージーやその子はよかったですがまだこの州には」
「ロージーの兄弟達もだね」
「保護されても」
上司に深刻な顔で話した。
「それでもですね」
「まあ家族と巡り会っていない子が多いね」
「その子達も幸せにしないといけないですね」
「保護団体の仕事でも」
「警察も出来ることをして」
「やっていかないとね」
「そうですよね」
上司にこうした話をした、そしてだった。
ムーアもミシガン州警察も彼等の出来るだけのことをしてロージーの兄弟達そして他の保護した犬達の飼い主を募集した、そうして。
ロージーの兄弟達が皆素敵な里親に迎えられてからムーアは彼女を連れて休暇を取ったうえでカルフォルニアに旅行に行ってだった。
高速道路で保護された犬、茶色の大きな立った耳の雄犬、マーシーという家に帰れたその犬と会って微笑んで言った。
「パトカーに乗って飼い主さんのところに戻れてよかったわね」
「ワンッ」
マーシーはそうだったよという感じで鳴いた、そしてだった。
ムーアに尻尾を振って近付きロージーとも遊んだ、その姿はとても人懐っこくとても愛嬌のあるものだった。
パトカーに乗った犬達 完
2023・8・23
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