トラブルメーカーに引っ張られる日のルーティーン
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ながら不安そうな表情を浮かべている。良くも悪くも純粋だから、人一倍お化けだとか信じやすいし、本当に怯えているんだろう。
「はぁ。大丈夫だよ、日葵。それよりご飯食べようよ。私もうお腹ペコペコだよ。」
「そうだね、とりあえず腹が減っては戦が出来ぬ、だよね・・」
多分、使い方間違えてると思ったけれどめんどくさかったので言わないことにした。私はようやくご飯が食べられるとお弁当箱に手を伸ばした。今日はお母さんがトマト入れてないといいんだけど。そう思いながら弁当箱を開けようとしたとき、また日葵の声によって妨害されてしまった。
「そうだ、神社行こうよ。なんかお祓いみたないことすれば呪いも解けるよね!」
なんだろう、日葵の目が今まで見たことないほどキラキラしている。宝くじでもあたったのかっていうぐらい嬉しそうだ。
「へー、いいじゃん。神社、行ってくれば。」
私がそう言うと、日葵はきょとんとした感じで首を傾けてきた。え、まさか・・
「え、私は行かないよ。日葵と一緒に行く必要ないよね。」
「えーついてきてよ、お願い。ものすごい不安なんだ。私たち親友でしょ。」
「やだ。」
日葵は両手を合わせてウインクをしながら可愛い感じでお願いしてくるが、それが効果あるのは男の子だけだと思うよ。私は別に日葵に付き合うのは構わないけれど、神社には複雑な気持ちがある。行きたいようで行きたくない。なんか懐かしさと羞恥心と期待と、良く分からない感情が綯い交ぜになって神社は苦手だ。
「私、放課後友だちと遊ぶ用事があって・・」
「え、雫って私以外に友達いないでしょ?部活動も入っていないし放課後暇だよね。」
この子は悪意なくこういうこと言うんだよね。純粋さって怖い。
「私、雫のお母さんからいつも言われているんだ。日葵をよろしくお願いしますって。もし雫が友達の誘いを断るような子って知ったらお母さん悲しむだろうね・・」
頼むからその落ち込んだ表情をやめて欲しい。お母さん、なんで娘抜きで娘の友人と娘の話するの・・。
「分かった、行くから、行くから。お母さんには言わないで。」
「え、本当!やった、これで百人力だね」
百人力って・・。どうせ私が行ったところで出来ることなんてないけれど。まぁ気が晴れるなら行ってあげてもいいかな。こうして私と日葵は放課後、神社に行くことになった。
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