暁 〜小説投稿サイト〜
私は怪異なんて苦手なのに、あの子が求めるから
トラブルメーカーに引っ張られる日のルーティーン
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シャンと音を立てクラス中の注目を集めながら、こう吐き捨てた。

「大変だよ雫。助けて、私呪われちゃったかも!」
「・・・は?何言ってんの?」

 突然意味不明なセリフとともに現れたのは私の友達の海内日葵(ひまり)だ。ポニーテール姿のいかにもな元気溌剌少女で、良く言えば素直で裏表のない天然キャラ、悪く言えば思考のないバカだ。ときたま突拍子の無いことをしでかしてはクラスの皆に笑われている。だからなのか、日葵の支離滅裂なセリフに一瞬クラスの皆は注目したけど、またお前か・・と、各々の世界に戻っていった。

 日葵はどかどかと私に近づいてくる。果たして私はご飯をやっと食べられると喜ぶべきなのだろうか、友だちの奇行
「助けて雫、私死んじゃうよ。」
「それさっき聞いた。クラス中に言ったじゃん。っていうかまずは落ち着いて、恐怖と驚きで顔面えぐいって。」

 何があったか知らないが、日葵はまるで夏休みの宿題を最終日に存在を忘れていたことに気がついたときのように焦っていた。私は興奮した猛獣を落ち着かせる調教師のごとく、両手をステイ、ステイと動かしながら、大丈夫、大丈夫、何があったかゆっくり言ってみ?と言ってあげた。そして、日葵は少し落ち着いた様子で話し出した。

「あのね、私、日直の仕事で旧校舎行かなきゃいけなくって。あの今は使われていない旧校舎ね。そのとき旧校舎のトイレ使ったら、お化けが出たの。で、そのお化けに呪われちゃったんだ!」
「お化け?お化けってどんな。」
「私がトイレに入ろうとしたらね、床がギィギィって鳴り始めて、照明もチカチカしだしたんだ。で、なんか怖くて入ろうか迷ってたら・・・」
「迷ってたら?」
「出ていかなければお前を呪ってやるーって言われたんだよ!もうほんっとうに怖くて逃げだしてきちゃった。」

 うーん。すごいツッコミ所がたくさんあるというか、すごい怪しい。

「ちょっと待って。床の音とか、照明とかいうけど。旧校舎自体の建物が古いから別に不思議はないんじゃない?」
「そうかな。でも、呪ってやるーっていう声は絶対お化けだよ。旧校舎なんて誰もいないはずだし、そのときも周りに人はいなかったのに、声だけ聞こえたんだから、あれは間違いないもん。」
「えっと、どうせ聞き間違いじゃないの?ほら、恐怖心で存在しない声を聞いたんだよ。」

 日葵は聞き間違いじゃないと主張し続けるけれど、実際どうなんだろう。そんなお化けだなんて怪異は簡単に信じられないけれど・・。

「まぁ、出ていかなければ呪ってやるって言ったんだでしょ。だったら大丈夫だよ。もし、万が一仮に日葵の言うお化けが何かの間違いで存在していたとしても、日葵は素直に出ていったんだから大丈夫だよ。」
「本当かな。雫、私死んじゃったりしない?」
 日葵は私を見つめ
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