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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
隠伏-ひとをかくすなら-
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もまぁ大変なことが起きたのだろうということは察したらしい。

「発注ミスだ。」
「発注ミス?」
「ほかの発注を忘れ、その上豆腐が腐るほどあるらしい。」
「なるほど…発注ミスか…。」

そうすると彼は腕を組んで少し考える。

すると、

「料理長さんは?」
「私ですが…。」
「じゃあ料理長さん。申し訳ないが少し厨房見させてくれ。」
「はい…?」

一応ここで一番偉い料理長に許可を取り厨房へと入っていく。
すかさず冷蔵庫の確認。食材のチェック。

「…そうか。こういう感じか…。」

冷蔵庫の中身を見ながら独り言を呟き、うんうんと頷く。

「乗ってる客数は?」
「まぁ少ないですね…20人ほどでしょうか…?」
「なるほど。」

そして立ち上がり、こういった。

「大丈夫だ。なんとかなる。」

調理師達からはえぇ?と疑問の声。
確かにそうだ。
豆腐でなんとかなるわけがない。

「な、なんとかなるって…どういう事ですか!? 」
「とりあえず解決はする。今晩乗客の皆様は冷奴で我慢してもらうっていう必要はない。」

そうして彼は冷蔵庫からすかさず豆腐を取り出す。
大量の豆腐を開け、大きめなボールに次々と投入していった。

「な、何をするんだ!?」
「まぁ任せなよ。僕のマスターはそこいらの料理人とは格が違うんだ。」
「!?」

凛とした声に一同が振り向く。
するとそこにはその男に同行していた少女、サーヴァントの姿があった。

「き、きみは?」
「マスターと生涯を共にすると誓い合ったつがい≠チてところかな?」

と、ウインクして舌を出してお茶目な表情をする少女
そのすぐあと「番じゃねーよサーヴァントだよバカ!!」という声が厨房から聞こえてきた。

「ともかく、味は保証するよ。僕のマスターは種火さえ美味しく調理できちゃう最高峰の料理人だからね。」


なんにも知らない料理人たちは「種火…?」「点火用の?」「そんな名前の食材あるのか?」とざわざわ疑問を口にしていたが…

種火とは…まさか?いやまさかな。


「ランスロットー!!少し手伝ってくれー!!」
「はーい。今行くよー。」

そうしてランスロットと呼ばれた少女は厨房へと駆けていく。
そのあと料理人たちも呼ばれ、各々のポジションについて作業を始めた。
どうやら食材の問題は無事に解決したらしい。

「…。」


ところで待て。
今、あの男は少女の名前をなんと呼んだ?

「ランス…ロット?」





夕刻

夕食は洋風のものを出すと言っていたがそれは破られることは無かった。

「豊富なメニューは出せない。だから今日はこれで勘弁してくれ。」

席に着くと出さ
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