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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
隠伏-ひとをかくすなら-
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!?何してんのかしらねー私!!!」
「腕を組んでやってもいいぞ。」
「けけけ結構です!!」

そういって部屋を出ていってしまった。

「…。」
「…。」
「…邪魔でしたか?」
「いいや。」

俺と柏原を残して。

「堂本は?」
「堂本くんはブーディカさんと列車の中を歩いてくると行ってました。一応、財団の人間が潜んでいないかチェックしてくる。だそうです。」
「そうか。」

視線を再び窓に移す。
緑豊かな景色が流れ続け、世界崩壊によって生まれた壮大な自然がどこまでも続いている。
建物達は植物にびっしりと覆われ、かつて人々でありふれていた街は誰一人としていない。
生命が居るとすればそれは人間ではなく、モンスターの類。
そんな景色をずっと飽きることなく眺め、俺はまた話を始める。

「この調子だと明日の夕方にはつけるそうだ。」
「そのようですね。何事もなければ、の話ですが。」
「…柏原。フラグという言葉を知ってるか?」
「…ああ、失礼。」

俺の頭を読み取って言いたいことを理解した彼はそう言って口を閉じた。

「帰ったよ。」
「...!」

そうしていると武蔵と入れ替わるようにして堂本とブーディカが帰ってきた。

「様子はどうでした?」
「財団関係の人間はまずいないと思う。不審な動きをしている人はいなかったし、とりあえずは安心していいかも。」
「そうか。」

そう言って俺は立ち上がる。

「どこ行くんですか?」
「少し出る。俺も見て回りたいんだ。」
「ああ、そうでしたか。」


安全なのは分かったので客室から出ることを伝える。

「お前はどうする?」
「いえ、私のことは気にせずどうぞ。ついでに武蔵様のことも探したいのでしたら私などついて行かずあなた一人の方がいいかと。」
「まぁ…そうだな。」

柏原もついてくるかどうかと一応聞いてはみたが、ここで大人しくしているとの事。

安全なことは分かってはいるが一応、念には念の為立てかけてあった刀を手に取り、俺は客室から出て行った。






何事もなければいいが。
と柏原は言った。
しかしこの旅もまた万全とはいかないらしい。

簡潔に言おう。
その何事≠ェあった。
とはいっても財団絡みでは無いので心配は無いに等しいのだが…。

「…。」
「どうすんだよこれ…。」

レストランのある車両
何かガヤガヤしていて騒がしいので扉を開けてみると、そこには焦燥しきった表情のコック達がいた。

「…何があった?」
「わっ!ビックリしたぁ…乗客の方でしたか…。」

余程焦っているのだろう。
やってきた俺の事など全く気づかず、彼らはなにか悩んでいた。

「食材搬入の際キッチリ確認
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