閃輝が目指す境地
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魔法の森
「でぇあ!やぁあ!いやぁあああ!!!」
本来静かである筈の魔法の森の中で、閃輝の声が響いていた。
その手には『冥神剣』『スカーレット・ロンギヌス』が握られており、それを右手と左手に
分けて持ち一心不乱に剣と槍と振り続けていた。
「でぇえええい!!!」
剣と槍の重さは、合計で20キロを軽く超える。
それを軽々と持ち上げて自身の腕力だけで凄まじい速度で振るい続ける。
閃輝は幻想郷に戻ってから鍛錬に今まで以上に精を出している。
もはや異常とも言える量の鍛錬を積んでいる。体が壊れても可笑しくない程を。が
閃輝は能力で体力の回復速度を速めて鍛錬を続けている、このやり方は速度を司る能力を持ち得る閃輝だから出来る鍛錬の仕方である。
「せぇぇええい!!!」
回転の勢いで冥神剣が振るわれると、斬撃が空に放たれ雲を無造作に切り裂き尚も
空へ向かっていく。閃輝をそれを見て少し安心したように冥神剣を鞘に収めた。
スカーレット・ロンギヌスを地面に刺し、それに体を委ねるように座った。
閃輝の身体能力は、最早千冬など凌駕する程にまで成長していた、更に剣術の腕も鋼鉄でさえ、果物のように両断する事も可能になるほどの腕前となっていた。
「はぁはぁ・・・まだだ・・・俺はこんなもんで満足してたらいけねぇんだ・・・」
呼吸を荒くしながら自身の腕前に満足出来ない閃輝。彼は自身の弱さで重大なミスを
するのではないのかと、酷く恐れている。故に強さを貪欲を望む、だがそれは自身が鍛錬によって手に入られる強さのみ、それだけを貪欲に望む。
「俺は強くなるんだ・・・俺はこの幻想郷で生きていたい・・・この楽園を、俺が守りたい
大好きな人達を守る強さ、絶対にその境地に辿りついてみせる・・・」
そう言って空を見えあげると、切り刻んだ雲は見えず大きな雨雲が見えていた。そして
雨がポツリと閃輝の髪を濡らすと、次々と雨が空から降り、大降りとなる。
雨が服を濡らしながら、肌に染みていく。閃輝は何も言わずに雨に打たれていた。
「風邪、引いちゃうぜ。閃輝」
閃輝が顔を上げるとそこには、傘を持った魔理沙の姿があった。魔理沙は柔かに笑うと
槍を『ファンタズム・ナイト』ではなく背負っているスカーレット・ロンギヌス専用の鞘に収め、冥神剣を腰に下げている鞘に収めてから魔理沙から傘を受け取って傘をさして魔理沙と共に歩き始めた。
「また、特訓してたのか?」
「まぁね。もう少しで辿り着けそうなんだ、究極の剣の境地にね」
閃輝は笑顔で魔理沙に応えた、閃輝が目指しているのは剣が辿り着く境地、究極の攻撃を
繰り出す剣撃の境地。それに今一歩でたどり着けるという閃輝。
もしも辿り着く事が出来るのであれば覇狼とも剣では互角で渡り合う事
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