ウィザードという名の仮面
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いく。
腕に巨大な鉤爪が生え、翼を大きく広げる。背中に大きな突起が加えられ、大きくなったドラゴンの頭部が大きく吠えた。
それが、戦いの開幕合図。
四体のウィザードが、それぞれ向かってくる。
ドラゴンの代名詞である、赤い熱戦。それを、四体がまとまっているところへ発射する。
ウィザードたちはそれぞれ散開して放射熱線を避ける。爆発した地点より発生した土煙が、舞い上がる。
スピードに優れるハリケーン、ウォーター。そしてさらに、フレイムの順番で襲い掛かってくる。
風、水、火の斬撃が順番にドラゴンを襲う。味方としては心強かった攻撃も、今やドラゴンを始末するための敵意でしかない。
風と水をそれぞれ爪で受け止め、そのあとに狙う火を尾で受け止める。
火のウィザードとドラゴンは互いに弾かれ、大きく弾む。
そこへ、一手遅れてきた土のウィザードがソードガンを突き刺す。
「!?」
胸から火花を散らしながら、ドラゴンは吹き飛ぶ。翼を使って体勢を立て直すが、すでに風のウィザードが頭上に迫っている。
『ハリケーン スラッシュストライク』
風のウィザードは、すでにウィザーソードガンに風の魔力を集めている。
その斬撃の脅威は、他の誰よりも一番理解している。
ドラゴンは大きく羽ばたき、上空へ飛翔。下降する風とともに大空へ飛翔、ハリケーンもその後を追いかける。
ドラゴンは即体を捻り、ハリケーンの周囲を旋回する。
すると、その翼から突風が発生。それは円を描き、竜巻となる。
風のウィザードが自らをコントロールできなくなるほどの突風。風のウィザードの、魔力をどう使って風を操っているかは、ドラゴンが一番よく理解している。
そのリズムをかき乱し、風のウィザードをどんどん上昇させていく。
「雷っ!」
ドラゴンは両手を掲げて叫ぶ。
すると、竜巻の頂上より、緑の雷が閃いた。
何重にも降り注ぐ雷。徹底的な雷が、抵抗として伸ばされた雷ごと、風のウィザードを爆発させた。
「次!」
エメラルドの指輪が落ち、ドラゴンが地上へ体勢を向けるのと同時に、今度は水のウィザードが迎撃。
『ウォーター シューティングストライク』
水の弾丸をすれすれで避けたドラゴンは、そのまま爪で水のウィザードの胴体を突き刺す。だが。
「……まあ、そうだよね」
手応えが全くない。
液体になった体が、一瞬で地面に散らばった。すぐに足元に、水のウィザードの上半身がソードガンで斬りつけてくる。
「やっぱこれ、相手にすると厄介だな!」
足を引っ込めたドラゴンは、即座に背中の突起を発光。
赤い光と共に、その口から熱線で水のウィザードを迎撃する。
だが、素早く避けた水のウィザ
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