第九十一話 夏休みも終わりになってきてその二
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「そうでしょ」
「一家皆ね」
「そうでしょ、だからね」
それならというのだ。
「明男君気を付けてるのよ」
「そうなのね」
「だからよ」
それでというのだ。
「あんた今はね」
「追い出されたのね」
「ええ、けれどね」
「けれど?」
「うちにいるなら」
それならというのだ。
「お勉強済むまではね」
「別のお部屋でなの」
「ゲームでもしてたら?」
「そうしたらいいのね」
「ええ、そうしたらいいわ」
「有り難う、じゃあお邪魔するわね」
かな恵はにこりとして応えた。
「それじゃあね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「あんた今リュック背負ってるけど」
見ればかな恵の背にダークブラウンのそれがある。
「どうしたのよ」
「あっ、コンビニ寄って来たの」
かな恵はすぐに答えた。
「そこでジュース買って来たの」
「そうなの」
「一華ちゃんの分もね」
にこりと笑って話した。
「買ってきたわ」
「気を使わなくていいわよ」
「いや、折角だから」
「私の分もなの」
「買って来てくれたのね」
「午後の紅茶ミルクね」
一華の好きなものをというのだ。
「そうしてきたよ」
「お金後で払うわね」
「いいわよ」
「そういう訳にはいかないから」
一華は強い声で返した。
「だからね」
「後でなの」
「お金は払うわ、じゃあね」
「今から」
「あがってね」
「それじゃあね」
かな恵はにこりと笑って応えた、そしてお邪魔しますと言って一華の家に上がった。一華はそのかな恵をリビングに送ってだった。
自分は自室に戻って予習復習を再開した、そしてそれが落ち着いてからかな恵の方に行くとだった。
かな恵はソファーに座ってゲームをしていたが一華はその彼女を見て言った。
「ああ、これで酔ってる子見たらね」
「どうしたの?」
「酔ってると理性も弱まるし」
それでというのだ。
「襲われるかもね」
「明男に?」
「あの子のお友達にね」
自分達から見て荒廃である彼等にというのだ。
「そうなるかもね」
「そうかしら」
「今あんた足丸見えで」
スカートからというのだ。
「もう少しでショーツ見えそうよ」
「あっ、確かに」
かな恵は今の自分の下半身を見て頷いた、見れば一華の言う通りになっている。スカートが太腿の付け根の部分まで上がっていた。
「そうなってるわね」
「見えてても危ないけれど」
「ギリギリも危ないわね」
「見えそうで見えないのも」
こうした状況もというのだ。
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