第七十六話 次の日も会ってその九
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「あの子から。どうしてかしら」
「どうしてって言うまでもないじゃない」
「もう見たらわかるわよ」
「わからないちっちがおかしいのよ」
「えっ、何でおかしいの?」
そう言われてかえって驚きました。
「私が?」
「そうよ、誰だってわかるわよ」
「あんなの一目瞭然じゃない」
「何でわからないのよ」
「いや、わからないわよ」
本気でわからないのでこう返しました。
「私にはね」
「全く。ちっちはこのことは駄目ね」
「ここまで駄目な娘見たことないわ」
「どれだけわからないのよ」
「何がどうわかってないのか駄目なのかすら」
私としてはです。
「わからないけれど」
「それがわかってないのがねえ」
「ちっちよね」
「もうぱっと見だけでわかるのに」
「それがわかってないのがね」
「どういうこと?けれどあの子毎日ね」
それこそです。
「詰所に来るし私にラインでお話してくるし」
「もうラインでもやり取りしてるじゃない」
「そこまでのお付き合いになってるじゃない」
「覚悟決めたら?」
皆私に笑って言ってきました。
「あの子に何でも教えてあげてね」
「年下でもいいじゃない?」
「弟さんみたいな感じでね」
「弟じゃないし」
そもそも私に弟はいません。
「後輩君よ」
「後輩君じゃなくて」
「もう他の関係になったら?」
「先輩と後輩じゃなくてね」
「何をどう言ってるのかわからないわ」
私は海老フライ定食を食べながら思いました、海老は真柱さんの好物だったりします。私も好きです。
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