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ドリトル先生の落語
第一幕その三

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「その気がないと駄目なんだよね」
「ただ番組作って放送する」
「それだけだとね」
「面白い筈がないよ」
「そうだね」
「というかね」
 チーチーが言ってきました、皆も食べています。
「適当に法則枠埋めるだけの番組だとね」
「作る方も適当になるね」
 ガブガブも言います。
「枠埋めるだけって思ったら」
「面白い番組ってそうした番組を作ろうって思わないと」
「作れないわね」
 チープサイドの家族はその核心を指摘しました。
「その気がないと」
「もうね」
「ただ枠埋めて放送すればいい」
「そんな考えで作ってもね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「面白くなるか」
「そうなる筈がないからね」
「しかも出て来るタレントさん達も」
 ダブダブもぴしゃりと指摘します。
「適当に集めた感じで」
「ただ人気があるとか事務所が大きいとか」
 ジップも言うのでした。
「そういうので出してね」
「もう考えて出してなくて」
 ホワイティもどうかという声です。
「出る人達も笑わせるって気がないんだね」
「そんな人達が出てもね」 
 ポリネシアは浮かない声でした。
「本当に面白くならないわよ」
「だから今の日本のテレビは面白くないんだね」
 トートーも思うのでした。
「そうした番組とタレントさんばかりだから」
「本当に今はユーチューブの方が面白いよ」
 老馬ははっきりと言いました。
「だって面白い動画にしようって思って作ってるからね」
「そういうことだね、面白い番組を作って」
 先生も言いました。
「笑わせようっていうタレントさん達でないと」
「何が面白いか」
「そうなるよね」
「本気で笑ってもらう」
「そのつもりでないとね」
「バラエティ番組が兎に角酷いね」
 先生は言いました。
「さっき今のお笑いと昔のそれは違うと言ったけれど」
「そのことも抜いてもね」
「今のテレビは面白くないね」
「そこにあるお笑いも」
「そうよね」
「うん、お笑いはどんな状態の人でも笑わせる」
 先生は言いました。
「そうでないとね」
「それが出来たら」
 王子は言いました。
「面白いよね」
「そうだよ、基本豊臣秀吉さんかな」
「というと?」
「秀吉さんは鳴かぬなら鳴かせてやろうだったね」
「不如帰だね」
「実は信長さんも家康さんもね」 
 この人達もというのです。
「鳴かせてやろうだったけれどね」
「その実はだね」
「信長さんは実はそうした人でね」
「かっとなる人じゃなくて」
「家康さんもどんどん動く人でね」
 待つ人でなくてです。
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