第一幕その一
[2]次話
オズのカリフ王
第一幕 空の国々への歴訪
ノームの王様であるカリフ王は玉座で政務にあたっていました、ですがそれが一段落ついてからです。
カリフ王はノームの国の外務大臣の人からこう言われました。
「今度空の国々からです」
「ああ、招待されておるな」
カリフ王も言われて頷きます。
「来て欲しいと」
「それで、です」
外務大臣さんはさらに言いました。
「我が国は空に行くことはです」
「我等はノームだからな」
それでとです、カリフ王は言いました。
「いつも地中にいて」
「はい、空はです」
「縁がなくて」
「この度の歴訪はです」
「はじめてのことだね」
「そうなります」
「まさか空に行くことになるなんて」
それこそとです、カリフ王は思いました。
「夢にもだよ」
「思いませんでしたね」
「そうだったよ」
こう言うのでした。
「本当にね」
「ですがこれもです」
「政治だね」
「はい、ですから」
それでというのです。
「この度はです」
「私は空の国々をだね」
「歴訪して下さい」
「そうさせてもらうよ」
「それで問題はです」
それは何かとです、外務大臣さんはお話しました。
「我々は地中に国があり」
「そこで住んでいてね」
「空に行くことはなかったので」
それでというのです。
「飛行機やヘリコプターを持っていません」
「そうだね、船もね」
「持っていませんが」
「空を飛ぶ乗りものとはね」
「無縁です」
「そうなんだよね」
「ですからここは借りて」
そうしてというのです。
「王には行って頂きます」
「そうなるね」
「そうです、それでどなたからお借りするか」
「それが問題だね」
「左様です」
こうお話するのでした。
「この度は」
「誰に頼もうか」
「どうしましょうか」
ノームの国でこうしたお話をしていました、するとその話を聞いたノーム達と仲のいいドワーフの国の王様がです。
カリフ王のところに来ました、茶色の濃い髭でお顔の下半分が覆われていてカリフ王に負けない位キラキラの服と王冠を身にまとっています。
そのドワーフ王がです、カリフ王に笑顔で言いました。
「それならオズマ姫にお願いすればいい」
「あの方にかい」
「オズマ姫はお優しい方だからな」
それでというのです。
「頼むとな」
「そうするとか」
「すぐにでもだ」
それこそというのです。
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