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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十三話 執事からは逃げられない
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さん達から話を聞いていたのかもしれないな。
しかし鍛錬に集中しすぎたな。
平穏な生活で気が抜けているのかもしれない。
なにより見せても実際の戦闘には支障のないレベルとはいえ、周囲に人がいるところでするものではなかった。
剣道でも剣術でもなく、生き残るための殺すための戦場の剣。
それが俺の剣なのだから。
道場の空気が重くなるが
「おはよう。もうすぐ朝御飯だよ〜」
なのはが現れたことでその空気も一気に霧散した。
それに若干安堵しつつ、何か忘れているような違和感を感じた。
「……あ」
違和感の原因が分かった。
本日は平日である。
当然の事だが今日も学校である。
そして、俺は前日なのはの家に泊っている。
さて、本日の授業の教科書などはどこにある?
答えは我が家。
少なくとも高町家でのんびりとご飯を食べている余裕はなさそうだ。
「すいません。今すぐ帰ります」
服に関しては後日洗ってお返しするという事にして、今は家に帰るのが先決。
俺がいきなり帰ると言ったことに他の方々は理解が追いついていないようだ。
「いきなりどうしたんだい?」
「今日の授業の教科書を取りに一度戻らないといけないので」
俺のその言葉になるほどという顔で頷く士郎さん。
「本当にお世話になりました。
なのは、悪いけど桃子さんにありがとうと伝えといてくれ。
それでは失礼します」
「気をつけて帰るんだぞ」
士郎さんの言葉に手を振って、死徒の能力を使わないように駆ける。
家に戻るなり、軽く汗を流し、制服に着替え、学校に向かう。
「ギリギリだな」
そして、予想通りギリギリに教室に滑り込んだのである。
side なのは
「士郎君、大丈夫かな?」
私は外を見ながらそんな心配をしていた。
昨日、私の家に泊まったせいで教科書がないので家に一度戻ったけど間に合うかな?
それにお母さんは少し残念そうだった。
今度はこんなことにならないようにちゃんと計画を立てよう。
それに私は気になったことがあった。
道場に行って木刀を持つ士郎君の後ろ姿を見た時、なぜかアーチャーさんに見えた。
(ねえ、ユーノ君)
(なに、なのは)
(士郎君がアーチャーさんっていう可能性はないのかな?)
(……どうしてそう思ったんだい?)
どう説明したらいいのかな?
私の勘違いといってしまえばそれまでだし。
だけど話してみないと始まらないよね。
(道場にお父さん達を呼びに行ったとき、士郎君も道場に居たんだけど
一瞬アーチャーさんに見えたの)
(う〜ん、さすがに僕は直接見てないから何とも言えない。
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