暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十三話 執事からは逃げられない
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は何かトレーニングでもするのだろうか?

「今からトレーニングか何かですか?」
「ん? うん。道場でね。士郎君も来る?」
「はい。出来れば俺も身体を動かしたいんですが」
「う〜ん。ちょっと待ってね」

 美由希さんが俺の言葉に頷いて、クローゼットを漁り始める。

「あった。じゃあ、これ使って。シャツはそれでいいと思うから」
「ありがとうございます」

 差し出されたのはサイズが小さいジャージのズボン。
 今の俺にとっては十分大きいが、裾をおれば十分着ることも可能だ。
 それに着替えて、美由希さんと道場に向かう。

「おはよう。恭ちゃん」
「おはようございます」
「おはよう。シロ君も一緒か」
「ええ、少し身体を動かしたいので」
「ああ、好きに使ってくれ。なら美由希、昨日の続きだ」
「うん」

 美由希さんが恭也さんの指示の下、鍛錬を始めたので俺も好きにやらせてもらうとしよう。
 それにしても道場はやっぱりいいな。
 冬木の家を思い出すし、落ち着く。
 大きく深呼吸して、身体の柔軟から始める。

 いくら死徒の肉体を持っているからといってもまだ成長途中の子供である。
 俺が自分の戦い方を理解したのは聖杯戦争の時。
 それから身体を作ってきたが、この世界に来て、身体が子供に戻ったのだ。
 目指す場所が分かっているのなら今の段階からしっかり鍛えていけば、元いた世界の肉体年齢に辿りついた時、格段にレベルが上がる。
 このチャンスを無駄にせずしっかりとやっていくとしよう。

 柔軟が終わり、小太刀の木刀を二本借りて構える。
 死徒の肉体能力を可能な限り抑えこみ、素振りを行い身体の調子を確かめる。
 大丈夫。違和感も何もない。
 
 そして、仮想の敵をイメージする。
 相手はランサー。
 ちなみに休日の仮想の敵はセイバーだったりする。
 元いた世界にあらゆる一流の使い手達がいるのだ。
 それらを仮想の敵として訓練していく。

 しかしやはり子供の身体になり、色々無茶がしにくくなった。
 間合いが狭くなり、体重は軽くなり、武器の重さに身体が振り回されやすくなる。

 死徒の肉体能力は抑えたまま、仮想のランサーとの戦いを続けるが英霊クラス相手に子供の身体は無謀すぎるな。

 一気に間合いを詰めてきての心臓への突きを逸らし、一歩踏み込む。
 と同時にランサーは槍を横に薙ぐ。
 受け止めてはいけない。
 体勢が崩れ終わりだ。
 槍の間合いから一気に離脱する。
 再度踏み込もうとするが、首、心臓、鳩尾への三連突きに歩は止められる。
 さらに放たれる突き。
 逸らして間合いに入ろうとしても横薙ぎがそれを阻む。
 何もかもが足りない。
 わざと隙を作り、攻撃箇所を限定させ
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