第二章
[8]前話
「お母さん、タンタンから絵本とタンタンそっくりのぬいぐるみが来てね」
「お手紙もなの」
「来たの」
こう母に言うのだった、それ等を手に。
「猫の絵本でお手紙にはね」
「何て書いてあるの?」
「今タンタンは天国にいてね」
そうしてというのだ。
「他の猫ちゃん達と一緒にね」
「仲良く暮らしているのね」
「天使さん達にお世話してもらってね」
「それはよかったわね」
「それでタンタンに会いたくなったら」
手紙に書かれていたことをさらに言うのだった。
「夜一番明るいお星様を見たら」
「それがタンタンなのね」
「そう書いてあったの、タンタンがそう言ってくれたから」
「天国で幸せに暮らしていて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「お星様がタンタンだから」
「お星様見るのね」
「どうしても会いたくなったらね」
夜にというのだ。
「そうするわ」
「わかったわ、じゃあこれからは悲しまないでね」
「天国でタンタンの幸せを喜んでね」
そうしてというのだ。
「お星様を見るわ」
「わかったわ、じゃあそうしていってね」
母は娘の言葉に満面の笑顔になった、そしてだった。
ネヴァは絵本を読みぬいぐるみを大事にしてだった。
やがてタンタンそっくりの雄の子猫を父から保護猫のサイトで見ると笑顔で言った。
「タンタンが天国から戻ってきたのね」
「また家族になってもらうかい?」
「うん、お帰りって言ってね」
こう言ってその猫を家族に迎えてタンタンと名付けた、すると。
「タンタン、遊ぼう」
「ニャ〜〜〜」
その猫はネヴァの一番の親友になった、前のタンタンと全く同じ様に。そしてネヴァはぬいぐるみも絵本も宝物にしていった。
両親はそんな娘と猫を見て自然と笑顔になった、そして。
後日手紙にぬいぐるみそれに絵本を送ってくれたのは娘の手紙を見た心ある郵便局員の人が書いたものだと知った、そしてその人に心から感謝の手紙を送った。娘の心を救ってくれたことに心から喜んで。
天国の猫への手紙 完
2023・8・18
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