七十三匹目
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を思ってね。アトラはおまけだよ」
「貴方達がまともに案内できるとは思えないので、私も同行することにしました」
いい加減挨拶したくなったので少しジタバタする。
「きゅー、きゅー」
「おや?降りたいんですか?」
「きゅぅ」
頷くとトゥルペさんは僕をおろしてくれた。
彼女とその後ろに跪いて控えている人に向き合い、お座りして会釈する。
あ、どうも。と会釈してくれる人とハテナを浮かべている人がいる。
獣化を解く。
「お初にお目にかかります。シラヌイ・フォン・シュリッセルです」
と言うと、トゥルペさんがしゃがんで、視線を合わせてくれた。
「ちっこくて可愛いです。小さい頃のブーミ君より可愛いです」
そのあと、トゥルペさんに手を引かれ、訓練を見学する事になった。
僕の周りにはトゥルペさん、トゥルペさんの部下と思われる女性二人。
僕の方に万が一にも魔法が飛んでこないよう守ってくれるらしい。
第三、第四の魔法隊は基本的に一緒に訓練をし、新兵は合同訓練の後に配属が決まるそうだ。
お父様とアトラさんは今新兵の訓練を見ている。
それ以外は、組手……というか武器術の訓練かな?
杖や木剣などでしばきあっている。
ただ魔法は使ってないようだ。
「ああ、気になりますか?」
「え? あ、はい」
「魔法が使えようと、魔力が切れれば動けないし、接敵されれば詠唱している時間なんてありません」
「ふーん。そういうもんなのかぁ」
近づかれたときのためかぁ。
僕らは基本的にクーちゃんに敵を近づけないのがコンセプトなんだよなぁ。
でも万一に備えてその方向も必要かなぁ。
「シラヌイ君もどうです?」
「僕は近づかれないようにするのに特化してるからね。武器術はお父様に基礎を教わっただけだよ」
しかもその剣術もあまり使わないし。
どっちかと言うと、氷で作った鉤爪とかの方が取り回しが良くて多用している。
森に狩りに行くときは基本的に魔法で仕留め、近づかれたら氷をまとわせた拳で穿く形だ。
「魔法剣ですか?」
「うん。本当に基礎の型とか振り方だけ。
僕がまだ小さいから、本格的なのを教えても変な癖がついちゃうんだって」
「気の長い話ですね。あなたが成長し切るまであと100年はかかりますよ?」
「え?そんなに?」
「もしかしたら100年じゃきかないかもしれません。
貴方の母方の血はエルフをも超える精霊種にも等しいそうですから」
御婆様、つまり白面金毛九尾の狐。
僕らが居た科学世紀におけるアジア圏で知らぬものは居ないとまで言われる瑞獣、神獣。
その御本人。元ネタ。
それがお祖母様な
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