第二章
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するとだ、そこにだった。
「キキッ」
「キィッ」
「キィキィ」
「キイィ」
「キキィッ」
バニラとだった。
彼女の妹達でずっと一緒に隔離されていて外を知らなかったシェイク、マジック、ジェフ、アーネスタ達もいた。バニラは施設が所有する島の中で妹達と楽しく遊び。
「キィ」
「ウキィ」
映像で一緒に出ていたドワイトともとても親しかった、ハローランはその光景を見て施設のスタッフに話した。
「ずっとです」
「二十八年間ですね」
「青空を知らなかった娘がです」
「今ではあの様にです」
スタッフもバニラを見つつ話した。
「幸せにです」
「青空の下で暮らしていますね」
「そうしています、そのはじまりはです」
「ドワイトがいてくれたので」
「ですから」
それでというのだ。
「成りました」
「そうですね」
ハローランもそれはと頷いた。
「本当に」
「はい、ドワイトは素晴らしいです」
「孤独だったバニラがコミュニティの中に入って」
島の中のチンパンジー達のそれの一つにだ。
「妹達と笑い合い」
「ドワイトとも楽しく遊んで」
「幸せに過ごせる、私はコミュニティの研究でも来ていますが」
それでもというのだ。
「それでもです」
「バニラ達の今の様子もですね」
「見ています、幸せに暮らしているのを見られるなら」
それならというのだ。
「もうです」
「それだけで、ですか」
「嬉しいです」
ハローランは笑顔で言った、そしてだった。
妹達それにドワイトと楽しく遊んでいるバニラを見た、見れば彼女も笑っていた。その上には青空があった。
青空を知ったチンパンジー 完
2023・8・17
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