第三十一話 天平の宴の後でその三
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「してたわ」
「そやね」
「それが白人が入植して」
「羊や牛を大々的に食べる様になって」
「他にもな」
「色々入ったんやったね」
「お野菜もな」
「そやね」
「それで変わったわ、かく言う私も」
シェリル自身もというのだ。
「羊がないとな」
「あかんのやね」
「まあ日本にもあまりないけど」
ここでも起きた背愛のことを話した。
「ラムやマトンは」
「日本では確かにあまり食べへんな」
「ああ、来日から思ってったけどな」
羅も施も言った。
「羊はな」
「そやな」
「何でかな」
「日本人羊あまり食べへんな」
メルヴィルもトウェインも首を傾げさせつつ話す。
「ジンギスカン鍋あっても」
「他の国と比べて食べへんな」
「お魚と羊やったら」
シェリルは真顔で言った。
「お魚やな」
「そやね」
綾乃はシェリルの今野言葉にその通りだと答えた。
「日本やと」
「色々なお料理にして食べるな」
「桂太郎さん大好きやったし」
何でも戦争に出ている時に病に倒れ魚を食べたいと言ったという、尚その食生活はかなり質素だったという。
「他にもそれこそ食文化自体が」
「お魚メインやな」
「お寿司もあるし」
「お寿司美味しいな、しかしや」
それでもとだ、シェリルは言った。
「あまりにもや」
「日本では羊食べへんね」
「それが残念や」
「そやねんね」
「牛や豚や鶏は食べてもな」
魚以外にというのだ。
「羊はな」
「あまり馴染みなくて」
「それがな」
どうにもという口調であった。
「残念や、そやからこっちの世界ではな」
「よお食べてるんやね」
「そうしてるわ」
こう綾乃に話すのだった。
「ほんまな」
「そういえばよお食べてるね」
綾乃もそれはと応えた。
「シェリルちゃんって」
「マトンもラムもな」
「そやね」
「大好物や、しかしその大好物もな」
これもというのだ。
「ほんまな」
「日本やとあまりなくて」
「スーパーにもな」
普通に食品を買う店でもというのだ。
「そしてお肉屋さんにもや」
「あっ、あまりないわ」
綾乃も言われて気付いた。
「あるのは牛肉豚肉鶏肉で」
「羊肉のコーナーはないな」
「あとハムやベーコンやソーセージがあって」
そしてというのだ。
「羊になると」
「ほんまないな」
「日本やと」
「それが他の国やとな」
「もっと売ってるんやね」
「オーストラリアでもな」
自国でもとだ、シェリルは話した。
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