第三十一話 天平の宴の後でその一
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第三十一話 天平の宴の後で
一行は今度は竹林の中を進んでいた、この階は竹達が壁になっていて十人でその中を警戒しつつ進んでいる。
その中でだ、アレンカールは言った。
「いや、奈良時代のご馳走も」
「よかったね」
綾乃が笑って応えた。
「ほんまに」
「ええ、どれもね」
「今みたいな調味料は使ってへんけど」
「あれはあれでね」
「美味しかったわ」
「これまで何度か食べてるけど」
アレンカールはそれでもと話した。
「何度食べてもね」
「美味しくて」
「楽しめるわ」
「そやね」
「お米もね」
これもというのだ。
「赤いものや黒いものがあって」
「おもろいね」
「白いものだけやないのが」
白米のみでないというのだ。
「おもろいわ」
「昔の日本はそやってん」
奈良時代の頃はとだ、綾乃は話した。
「実は」
「お米は赤いものも黒いものもあったな」
リーが言ってきた。
「そやったな」
「それが時代が進んで」
「白米ばかりになったな」
「そやねん」
こう話すのだった。
「これが」
「そうやな」
「何でかご先祖様どっちもお米も嫌がる様になって」
赤米も黒米もだ。
「それで白米だけになってん」
「どっちのお米も栽培せん様になって」
「白米だけする様になって」
そしてというのだ。
「そのうえでやねん」
「今に至るな」
「そやねん」
「そやな、そして時代によって」
リーはさらに話した。
「日本の料理も変わるな」
「そのこともわかるわ」
「ほんまやな」
「それな、中国かてな」
羅はこう言った。
「時代によってや」
「お料理変わってるね」
「唐代と宋代でもちゃうし」
「今ともやね」
「ああ、今の中国の料理は清代からな」
この時代からというのだ。
「出来たわ」
「そやね」
「満漢全席っていうけどな」
「満州の人達の食文化も入って」
「それで確立されたな」
そうなったというのだ。
「お料理や」
「今の中国のお料理や」
「そや」
「技術も影響して」
施も言って来た。
「そのうえでお料理も変わるからな」
「そやね、昔と今はちゃうわ」
「調味料や香辛料も」
施は綾乃にこちらの話もした。
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