モテる男はツラいぜぇ
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のが大好きだから、双子のお兄ちゃんと違って」
「流石です。私見てましたけど、凄く楽しんでました」
何やらこの場に居ない女のことを話してる。先刻まで大人しかった美少女シスターも話に加わってきた。
「ホントあの娘は他人を困らせるのが得意だからなぁ……でも今、当人に大声で否定させたから、明日以降は元に戻って行くだろう。だけど、こういう事をする娘は叱っておいた方が良いのかなぁ?」
「あら珍しい……娘には甘い方なのに、今回は叱るんですか?」
「う〜ん……娘って言っても、もう嫁いじゃってて僕の監督外だしなぁ。 ……ん? そうか! 僕の監督外って事は、今は旦那の父親が監督責任を有してるのか! よし叱ろう……いや殴ろう。監督不行き届きで義理の父親を殴ろう! 有無を言わさず出会い頭にブン殴ろう(笑)」
「「何でそうなるの?」」
誰かを殴ることに決めたオッサンは踵を返して立ち去ろうとする。
熟女シスターと美少女シスターの言葉を気にせず。
このオッサンが居なくなるのは好都合だ。さっさと帰れ!
「あ、待ってぇ。何所行くの? 私も行くぅ」
「ヤダよ。待たないよ。何でシスターを連れ歩かなきゃならないんだよ?」
だが美女シスターが付いて行こうとしてる……お前は残ってろよ。
「着替えるから待っててよぉ」
「面倒臭いなぁ……あ、じゃぁグランバニア城下町のカフェ“アマン・デ・リュムール”で待ってるよ。ゆっくり落ち着いて着替えなさい」
「分かった! じゃぁ今日はずっとデートね!!」
「……好きにしなさい」
何だと……結局このオッサンは美女シスターとデートするのか!?
美女シスターは嬉しそうに巨乳を揺らして、教会裏にある自宅と思われる建物へ走って行く……納得いかん!
「珍しい。お姉ちゃんとデートするんですか?」
「僕が? しないよ(笑)」
はぁ? デートどころじゃなく、いきなりホテルのでも連れ込もうって魂胆か!?
「でも今、待ち合わせの約束をしたし……」
「僕は何も約束してないよ。僕が言ったのは『カフェ』で『待っている』って言っただけ。“誰が”“誰を”は言ってない」
「じゃぁ全部正しく言うと?」
「生意気な金髪の自称天才野郎が、グランバニア城下町のカフェ“アマン・デ・リュムール”で、そこに勤めている彼女の仕事が終わるのを待っている……かな(笑)」
そこまでクスクス笑いながら言い切ると、残された熟女シスターと美少女シスターに手を振って魔法を唱えた。
「ルーラ」
あのオッサンも古代の高位魔法“ルーラ”を使えた様で、一瞬にして何処かに飛んで行ってしまった。
先刻言ってた“グランバニア”ってのは本当にグランバニア王国のことだったのか!?
「ああ! もう行っちゃった!」
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