アーティストとエンジニア:四限目『起業秘密』
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数の問題。
思わず陛下に聞いてしまった。
「親馬鹿だからだよ(照)」
何か心がホッコリする。
陛下も人の子……いや、人の親である事が分かるな。
「あのぅ……陛下。もし宜しければ私の知り合いに、丁度良い人物が居ますが……」
「マジで!? 是非とも紹介してよアーキちゃん!」
基本的に行く末を見守っているスタンスのグリーバー伍長から推薦。
「た、ただ……まだ学生なんです。まさに経営高校に通っている4年ですけど……」
「いや問題無いよ。だって社長は魔技高校の1年生だよ。寧ろ4年生なんて半年後には社会人じゃん! ……卒業予定は立ってるよね?」
「その点は大丈夫です。私の幼馴染みなんですけど、頭だけは良い男の子なんで……」
「なるほど。野心は……大丈夫?」
「その点も大丈夫です。ドン引くくらい小心者なんで」
「なるほど。言われた事だけをやる秀才か……特筆すべき性格はある?」
「これと言って……例えるのなら、嫌味を言わない(言えない)総参謀長閣下の様な人柄です。なので宰相閣下とは関わらせないであげて下さい。直ぐ壊れます」
「……いじめられっ子かい?」
「子供の頃はよく苛められてました。その度に私が助けてた記憶があります」
「興味本位で下世話な事を聞いちゃうけど……付き合ってるのかい?」
気になってた! 俺もそれは気になってた!! だって伍長の口調は、好きな男子の事を語る口調だったんだもの!
「は、はい……ダメですかね?」
「全然ダメじゃないよ。良い事だよ。その彼は幸せ者だねぇ……幼馴染みで年上の彼女が居るなんて。僕と共通点がありそうだ(笑)」
「いえ陛下……共通点はそれだけで、彼はいじめられっ子です。陛下とは……ちょっと……」
「そうッスよね。陛下はどちらかと言えばいじめっ子気質ですもんね」
伍長の好きな男子を語る仕草が可愛くて、少し調子に乗ってしまったかも……リューナの視線が痛い。
「失礼だな。僕はいじめっ子じゃないよ。僕は弱い者苛めはしない……弱い者苛め苛めはする(笑)」
「な、なんッスかソレ?」
聞き慣れない言葉だぞ。
「弱い者を苛める者……を苛める者だ! 弱い者を苛めて自分が強くなった気で居る者に『お前も弱者だ』と解らせてやるのが楽しい。特に自らを“神”とか名乗ってる奴は苛め甲斐がある(笑)」
笑えません。
「へ、陛下……彼を苛めないで下さいね!」
「僕の話を聞いてましたか? その彼が副社長という地位を笠に着て部下を苛めない限りは苛めないよぉ〜」
相手が男というだけで、少し不安になるけど……まぁ陛下に気に入られたら、それはそれで気苦労が多いけどね。
「では後日、その者を紹介致します」
「うん、宜しく。因みに副
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