第七十六話 次の日も会ってその八
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「嫌いかっていいますと」
「違うね」
「そうですね」
言われてみるとです。
「別に」
「じゃあこれから何かと教えてあげるんだよ」
「それは」
私にしてもです。
「そうさせてもらいます」
「そういうことでね」
「はい、しかし」
「しかし?どうしたのかな」
「何か私去年からずっと新一君絡みで言われてるんですが」
奥華の人達全体で、です。高校時代は一年生の娘達からお話を振られていました。
「どうしてでしょうか」
「それはもうわかってるからね」
「わかってるっていいますと」
「阿波野君見てたらね」
それでというのです。
「一目瞭然だから」
「そうなんですか」
「そうだよ、気付いてないのは千里ちゃんだけだよ」
「私だけですか」
「皆わかるよ」
私に笑って言ってきました。
「それはもう近くの人に聞いたらいいよ」
「近くのですか」
「大学に行って同級生か先輩にね」
「そうですか、何なんでしょうか」
私は本気でわかりませんでした、ですが。
大学に行った時に高校時代から一緒だった娘達この娘達も新一君を見たことがあるので尋ねました。
「私がずっと後輩の子に近寄られてるの知ってるわよね」
「ああ、あの子ね」
「あの髪の毛が可愛くてちっちより頭一つ大きい子ね」
「ちっち高三からずっとあの子と一緒にいるわね」
「いるというか来るのよ」
私はお友達に言いました。
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